ポスター「私は誰ですか」のオリジナル(右)と、慰安婦を象徴する少女像の写真部分(作品左上)に黒い粘着テープを張った修正版を見る花井利彦さん=30日午後、三重県伊勢市で(板津亮兵撮影) 三重県伊勢市で二十九日から開催中の市美術展覧会(市展)で、運営委員の一人が「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の騒動を受けて制作した作品に対し、市側が展示不可としたことが三十日、分かった。戦時中の慰安婦を象徴する少女像の写真がコラージュされており、市側は「展示をすれば市民の安全を損なう恐れがある」を理由とする。作家は「表現の自由を侵す行為。訴訟も見据えている」と強く反発している。 問題視されたのは、同市柏町のグラフィックデザイナー花井利彦さん(64)が制作したB2判のポスター「私は誰ですか」。黒を背景に、赤く塗られた手のひらと石を配し、左上には中国人従軍慰安婦像の写真をコラージュ