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松浦寿輝の検索結果1 - 3 件 / 3件

  • 批評の練習帳 松浦寿輝『明治の表象空間』について

    松浦寿輝『明治の表象空間』が岩波現代文庫で上中下三巻本として収録されたので、この機会に再読してみた。この本は初版が2014年に新潮社から出ているが、当時私はこの本のタイトルに付せられた「明治」という時代区分に引っかかって、あまりきちんと読めなかった。前半疑似フーコー的(?) 表象分析(というわりには唐突な取ってつけたような国家権力への大文字的な批判が随所に入ってきてむしろ反フーコー的)が続いたと思ったら、後半は透谷・一葉・露伴の話になって、それ以後の近代文学を全否定する。その構えは勇ましいが、私にはそれが日本文学の本質的な問題を回避しているように見えた。今回読み直してみて、細部でいろいろ面白いことを書いているのが分かって少し見直したが、同時に私の違和感の根本的なところが見えた気がしたので、その点について書き留めておく。 すなわち松浦はこの本の最初の方で、明治維新は「横」(「横議」「横行」「

    • 「もう詩は書きません。自分の中でルーチンにしたくない」……松浦寿輝さん、47年間の作品を収めた全詩集を刊行

      【読売新聞】詩人で作家、仏文学者の松浦寿輝さん(70)が、1976年からおよそ47年にわたって書いた詩を収めた大著を刊行した。1000ページの本はその名も、『松浦寿輝全詩集』(中央公論新社)。数多くの著作を発表してきた人が、「この一

        「もう詩は書きません。自分の中でルーチンにしたくない」……松浦寿輝さん、47年間の作品を収めた全詩集を刊行
      • 《松浦寿輝×星野太》「多文化共生」は美辞麗句にすぎないのか? 「わたしたち」を問い直すパラサイトたちの肖像(松浦 寿輝,星野 太)

        変容するパラサイトのテーマを追求した評論集『食客論』(星野太著)と血なまぐさい戦争のただ中の友情を描いた『香港陥落』(松浦寿輝著)。 刊行を記念してお二人に対談していただきました。 群像4月号掲載の対談の一部を再編集した上で前篇・後篇にわけて公開します。 不穏で不逞な本 松浦 星野さんのご新著『食客論』を楽しく読ませていただきました。この優雅な本は、一種の人物列伝だけど、自由な連想の働きで書き継がれていったからなのか、意外な取り合わせの人名が並んでいて、それを貫く中心テーマが「食客」なんですね。 「崇高」概念をめぐる大著『崇高の修辞学』では、堅実な人文科学の研究者として振る舞っておられた星野さんが、ここでは肩の力を抜いた緩やかな心身のたたずまいを見せていらっしゃる。こうした自由なエッセイでもめざましい才能を発揮されたことをうれしく思いました。 星野 ありがとうございます。 松浦 「食客」と

          《松浦寿輝×星野太》「多文化共生」は美辞麗句にすぎないのか? 「わたしたち」を問い直すパラサイトたちの肖像(松浦 寿輝,星野 太)
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