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あしたメディアの検索結果1 - 28 件 / 28件

  • 品田遊さんとインターネットの現在地。漫画「そういう人もいる」ができるまで - あしたメディア by BIGLOBE

    彼のルーツを辿ると、いつもインターネットがそばにある。 小学生の頃にインターネットを使い始めたという彼は、2009年に現在のX(旧Twitter)で「ダ・ヴィンチ・恐山」という名前のアカウントを作成。その独特な名前と投稿が注目を集め、早々にフォロワーを増やしていった。 若くして活躍するスポーツ選手がスカウトを受けるように、学生時代にウェブメディア「オモコロ」からスカウトを受け、ライター・編集者として入社。2015年には、個人ブログから派生した小説『止まりだしたら走らない』を「品田遊」名義で発表。いまではエッセイを含む4作の著書があり、作家としても活動の幅を広げている。 そんな彼が、2021年12月15日にXのサブアカウント(@d_d_osorezan)で突如として始めた漫画がある。 タイトルは『そういう人もいる』。 週1回のペースで更新されるその漫画は、平均して毎回5000以上の「いいね」

      品田遊さんとインターネットの現在地。漫画「そういう人もいる」ができるまで - あしたメディア by BIGLOBE
    • 音楽で、デモで、差別に抵抗する。思い出野郎Aチーム高橋一さんインタビュー - あしたメディア by BIGLOBE

      8人組ソウルバンド・思い出野郎Aチーム。2021年からはサポートミュージシャンと手話通訳者をメンバーに迎えた編成でも活動している彼らの楽曲に、「フラットなフロア」がある。 フラットなフロア つまづくような段差はない フラットなフロア 何かを遮る壁はない フラットなフロアに向かう 君が誰でもいいぜ スポットライトに照らされて 僕らの肌はまだら模様 話す言葉は歌に溶けて 聞いたことのないラブソング 信仰よりもコード進行 右左よりも天井のミラーボール ♫ フラットなフロア/思い出野郎Aチーム この楽曲で歌われる「フロア」とは、パーティーのダンスフロアを意味しているのみならず、私たちが暮らすこの社会そのものをも表しているのではないだろうか。思い出野郎Aチームでボーカルとトランペットを担当する高橋一(通称マコイチ)さんが、楽曲で、ライブMCで、デモの場で、差別と暴力への反対意志を表明していることから

        音楽で、デモで、差別に抵抗する。思い出野郎Aチーム高橋一さんインタビュー - あしたメディア by BIGLOBE
      • ターゲティングできない、という価値。 - あしたメディア by BIGLOBE

        出典:elleair公式ホームページより https://www.elleair.jp/attento/talk/ 「40歳のあなたの目の下のブヨブヨにおすすめです!」 買い物に出かけて店員がこんな接客をしてきたら、あなたはどう思うだろう。もう二度とここには来ないと決意して、店を後にするのではないだろうか。 こんな無礼なセールストークをされることなんて、実世界ではありえない。しかし、それが平然とまかり通るのが、ウェブ広告の世界だ。 ターゲティング広告の功罪 ウェブ広告は、テレビや新聞といったマスメディアと違い、誰に見られるかをターゲティング(※1)することができる。ソーシャルメディアのアカウント情報、閲覧履歴、位置情報などから、今スマホを見ているのがどんな人なのかを推測する。そして、その人に合った広告を配信するのだ。 個人の詳細なデータがわかれば、より深い人間理解に基づいた広告表現ができそ

          ターゲティングできない、という価値。 - あしたメディア by BIGLOBE
        • 大島育宙|『宮藤官九郎論』(前半)「クドカンと長瀬智也と阿部サダヲ」 - あしたメディア by BIGLOBE

          金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(2024年1月期TBS系・毎週金曜よる10時)が面白い。1986年から2024年に事故的にタイムスリップしてきたダメ親父・小川市郎(阿部サダヲ)が昭和の価値観を振り回しながら令和の価値観と衝突していくドラマだ。「せっかく人権が尊重されるようになった令和を『息苦しい』と揶揄する昭和礼賛ドラマだ」という批判も見かけるが、私にはそうは思えない。宮藤官九郎という脚本家が、自身のキャリアを賭けて首を洗って差し出しているような作品ではないか。6話まで放送された時点でドラマ全体の真価は見えないが、少なくとも今言える宮藤官九郎論をまとめていく。 「大人しくない」純子が指摘する令和の課題 6話で池田成志扮する「エモケン」という脚本家が登場する。1963年7月19日生まれで年は違えど宮藤と同じ誕生日、さらには構成作家出身という出自まで同じだ。代表作は『池袋ウエストゲートパ

            大島育宙|『宮藤官九郎論』(前半)「クドカンと長瀬智也と阿部サダヲ」 - あしたメディア by BIGLOBE
          • 2023年屈指の重要作『TAR/ター』が描く世界とは。鑑賞に際し、見ておきたい作品たち|矢田部吉彦コラム - あしたメディア by BIGLOBE

            TÀR/アメリカ/2022年 © 2022 FOCUS FEATURES LLC. 2023年3月に行われた米アカデミー賞では下馬評通りに『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)が圧倒的な存在感を発揮し、これをもって2022年の賞レースを巡る喧騒もひと段落した感がある。しかし日本では、受賞こそならなかったものの、米アカデミー賞にノミネートされた重要作が満を持しての公開を控えている。トッド・フィールド監督、ケイト・ブランシェット主演の『TAR/ター』(2023年5月12日公開)である。 女性のオーケストラ指揮者を主人公とする『TAR/ター』こそは、社会的に成功を収めた女性が抱える闇光を野心的なタッチで描く真に重要な作品であり、本作が16年振り3作目の監督作でありながらその全ての作品においてアカデミー賞ノミネートを果たしているトッド・フィールド監督の才能が如何なく発揮

              2023年屈指の重要作『TAR/ター』が描く世界とは。鑑賞に際し、見ておきたい作品たち|矢田部吉彦コラム - あしたメディア by BIGLOBE
            • 「どの口が何言うかが肝心」――日本語ラップの「メッセージ」と「主体」 - あしたメディア by BIGLOBE

              ヒップホップは、日本語ラップはこの社会に対して、なにを歌ってきたのだろうか。あるいは、日本語ラップは日本社会においていかなる位置を占めているのだろうか。アメリカで、ヒップホップと社会が強い結び付きを得たのは一般に、伝説的な1曲とされるGrandmaster Flash and the Furious Five「The Message」(1982)の瞬間であるとされる。ヒップホップは社会に対して「メッセージ」を持つべきだ、というような考えは、ひとまずここに遡(さかのぼ)ることができる。そしてそれは、日本にヒップホップが輸入されたときから意識されていた。というのは、日本初のヒップホップアルバムと呼ばれる、いとうせいこう『MESS/AGE』(1989)のタイトルを見れば明らかだ。先の1曲のタイトルのなかにスラッシュを差し挟むことで、新たな意味(メッセージ=混乱した世代)を作り出しているのだ。つま

                「どの口が何言うかが肝心」――日本語ラップの「メッセージ」と「主体」 - あしたメディア by BIGLOBE
              • 日本映画界の「孤狼」が示した未来 白石和彌監督インタビュー(前編) - あしたメディア by BIGLOBE

                映画監督、白石和彌。 悪役リリー・フランキーを活かした演出が話題を集めた『凶悪』(2013年)や、愚かな男の純愛を尋常ならざる形で見せる『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017年)、香取慎吾の新しい面を引き出した『凪待ち』(2019年)など傑作を連発し、今や日本映画界で最も注目を集める映画監督のひとりだ。 彼がその評価を決定的なものにしたのは『孤狼の血』(2018年)であることは疑問の余地がない。警察組織と反社会的勢力との関係性の中、清濁併せ吞んで正義を為そうとする男たちの葛藤を描いた柚月裕子の同名原作を映画化した。かつて『仁義なき戦い』シリーズを生み出し、東映実録路線と呼ばれる作品群で名をはせた深作欣二監督のあとを継ぐような、苛烈なドラマと壮絶な描写で多くの映画ファンを熱狂させた。 一方、彼は、新型コロナウイルスが猛威を振るう中、休業を強いられた映画館を救うために尽力していることでも知

                  日本映画界の「孤狼」が示した未来 白石和彌監督インタビュー(前編) - あしたメディア by BIGLOBE
                • 大島育宙|『宮藤官九郎論』(後半)「『あまちゃん』に消された不適切な記憶」 - あしたメディア by BIGLOBE

                  2024年も、相も変わらず宮藤官九郎の年かもしれない。 2000年代初頭からひっきりなしに、何年かに1度「クドカンの年」があった。 その度にサブカルの民が、パロディや内輪ギャグまみれの反則的な脚本世界とともに、「脚本家先生」にしては妙にとっつきやすい飄々とした本人のキャラクターを甘やかしてきた。「クドカン」の存在は愛称とともにいつしかサブカルの村から染み出し、しれっと国民的存在になっていった。 そしてまた、2024年も、みんなが自分ごとのように「クドカン」ドラマを語る奇妙な1月クールで幕を開けた。一体いつまでクドカンの時代なのか。真剣に検証する時期が来ている。 ▼『宮藤官九郎論』前半はこちら クドカンドラマは「ずっと不適切」だった 宮藤官九郎が全話の脚本を手がけた連続ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系、2024年)の完結からまもなく1ヶ月が経つ。間違いなく、彼のキャリア史上最も賛否

                    大島育宙|『宮藤官九郎論』(後半)「『あまちゃん』に消された不適切な記憶」 - あしたメディア by BIGLOBE
                  • 日本映画の労働環境の貧しさを変えるために 入江悠監督インタビュー(前編) - あしたメディア by BIGLOBE

                    「いま、全国のミニシアターを最も巡っている映画監督は誰か」と問われたら、多くの映画人が入江悠監督の名前を挙げるだろう。 1年半以上の新型コロナウイルス感染拡大によって休業や営業制限に追い込まれた映画館の中でも、規模が小さく経営的にも難しさを抱えているのがミニシアターだ。入江悠監督は、このミニシアターの苦境を救うために、コロナ禍にもかかわらず、一本の、少し不思議な映画を作ることになる。それが新作『シュシュシュの娘(こ)』(8/21公開)だ。入江監督自身の出資とクラウドファンディングによって製作された同作は、従来とは違って、上映したいと手を挙げたミニシアターすべてで一斉に上映される。 寄付やグッズ販売など、ミニシアターを救う手立てがいくつか考えられる中、なぜ新作映画を作ってミニシアターで上映することにこだわったのか。この異例とも言うべき新作製作と上映形式について、全国のミニシアターを巡りながら

                      日本映画の労働環境の貧しさを変えるために 入江悠監督インタビュー(前編) - あしたメディア by BIGLOBE
                    • 連載「わたしと選挙」を考えるー第5回 マライ・メントラインー 「選挙でどうせ何も変わらない」という感触を掘り下げると、どこに行きつくか? - あしたメディア by BIGLOBE

                      連載「わたしと選挙を考える」では、政治や選挙、社会との関わり方について、これまでにもさまざまな方に発信いただいた。2022年夏、参議院議員通常選挙の投票日を目前に今あなたは何を思うだろうか。第5回は、日独翻訳や通訳・プロデューサーでありながら、職業:ドイツ人でもあるマライ・メントラインさんに思いを寄せてもらった。 日本の世間では、なんだかんだ言って「選挙ではどうせ何も変わらない」的な空気がけっこう支配的だ。もちろん、特に有識者やオピニオンリーダーのような人は「そうじゃない!」と力説し、その正論には正面を切って反論しにくい。かといって、それで「体感的な真実」っぽさが払拭できるわけではない。 このネガティブな説得力の正体は何なのだろう? ちなみにドイツ人の場合、私を含めて「選挙によって政治や社会のベクトルは変わる」と感じているケースが多いだけに、すごく気になるのだ。 私は社会人や学生の日独交流

                        連載「わたしと選挙」を考えるー第5回 マライ・メントラインー 「選挙でどうせ何も変わらない」という感触を掘り下げると、どこに行きつくか? - あしたメディア by BIGLOBE
                      • 『夜明けのすべて』三宅唱監督インタビュー 「見えるものは変化しても、目には見えない変わらないものがある」 - あしたメディア by BIGLOBE

                        いま、国内で最も新作を期待されている映画監督のひとりが三宅唱であることは、近年、日本映画を少なからず観てきた人々の間では、共通見解となっているだろう。耳が聞こえない元プロボクサー・小笠原恵子の自伝「負けないで!」を原案に映画化した前作『ケイコ 目を澄ませて』(2022年)が、国内の主要映画賞で大きな成果を上げたことも記憶に新しい。その三宅が待望の新作を劇場公開した。それが『夜明けのすべて』だ。本作は、瀬尾まいこの同名小説を映画化したもので、PMSを抱えた女性とパニック障害を抱えた男性の間に芽生える、助け合いの感情を描いている。 社会を前進させる情報発信を行う「あしたメディア」では、『夜明けのすべて』の劇場公開を迎えたタイミングで、三宅唱監督へのインタビューを実施、掲載する。前回の『ケイコ 目を澄ませて』インタビューと同様に、今回も三宅唱監督と映画解説者・中井圭との対談形式でお届けする。(本

                          『夜明けのすべて』三宅唱監督インタビュー 「見えるものは変化しても、目には見えない変わらないものがある」 - あしたメディア by BIGLOBE
                        • 若者が若者のうちに正しく怒れるように 『違国日記』ヤマシタトモコ インタビュー - あしたメディア by BIGLOBE

                          ©ヤマシタトモコ/祥伝社フィールコミックス 人気漫画作品『違国日記』。2017年に『FEEL YOUNG フィール・ヤング』(祥伝社)で連載が始まると、2019年以降宝島社の「このマンガがすごい!」や「マンガ大賞」などの賞に連続でランクインしている注目作品だ。 作中では、両親を亡くした少女、田汲朝(たくみあさ)と、その叔母であり朝の引き取り手となった、少女小説家の高代槙生(こうだいまきお)の暮らしが描かれる。主人公朝の親友であるえみりを筆頭に、個性豊かなキャラクターたちが、他人との違いに悩み葛藤しながらも、共に生きていく姿に共感や発見を得る読者も多いだろう。 本作では、家族、セクシュアリティ、有害な男性性、シスターフッドなど、現代を生きる我々が直面する身近な問題が散りばめられている。 作者は、漫画家ヤマシタトモコさんだ。近年では漫画『さんかく窓の外側は夜』(リブレ出版)が映画化、アニメ化さ

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                          • 「我が国では」から始まるウィキペディアの記事は誰向け? 北村紗衣さんインタビュー - あしたメディア by BIGLOBE

                            インターネットで何か知らないものを調べようとしたとき、あなたならどこで調べるだろうか。筆者は高確率でウィキペディアに辿り着いてしまう。歴史的な事件から、芸能人のプロフィールまで、さまざまな情報がまとまった便利な百科事典にはお世話になりっぱなしである。 そんなウィキペディアだが、一方で情報の信憑性や、「荒らし」の出没など、いつも安心して使用できるかといったらそうでもないだろう。また、最近ではよく募金を募る表示も見かけるが、一体どのように運営がされているのだろうか。 今回の記事では、武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授で、シェイクスピア、舞台芸術史、 フェミニスト批評を専門とし、ウィキペディアン(※1)としても活動する北村紗衣さんに話を伺った。 ※1 ウィキペディアを執筆・編集するボランティアのこと。ウィキペディアンには誰でもなることができる。 ウィキペディアンになるまで ウィキペディアンは

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                            • これからの「ソーシャル・グッド」の話をしよう。「効果的な利他主義」のジレンマを乗り越えるヒントとは|英文学者・河野真太郎 - あしたメディア by BIGLOBE

                              企業が掲げる「ソーシャル・グッド」の落とし穴 最近、「ソーシャル・グッド」という表現をよく耳にする。SDGsともからみつつ、企業の社会的責任を問題にする文脈で使われているようだ。製品であれサービスであれ、社会や環境に配慮したものを生産・消費することと、とりあえずは定義できそうである。 すばらしい、と思われる人が多いだろう。だが、本稿ではこの「ソーシャル・グッド」について疑問を呈しつつ、その理念と歴史について少し広く深く考えてみることで、その疑問に答えていきたい。 まず大きな問題は、この「ソーシャル・グッド」が結局は資本主義の理念に合致するかぎりにおいてしか実行されないということである。 環境問題について考えれば分かりやすいだろう。斎藤幸平は『人新世の「資本論」』(2020年、集英社新書)で、「SDGsは大衆のアヘンである」という主張をしている。つまり、地球温暖化が待ったなしの状況で、ガソリ

                                これからの「ソーシャル・グッド」の話をしよう。「効果的な利他主義」のジレンマを乗り越えるヒントとは|英文学者・河野真太郎 - あしたメディア by BIGLOBE
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                                • マライ・メントライン|彼らはあなたを「話の通じない種族」と感じている【連載 あえてSDGsを懐疑してみるのもまた一興】 - あしたメディア by BIGLOBE

                                  たとえばウクライナ戦争について。 日本で若者層に「あれをどう考えていますか?」とインタビューしても、マスコミやネット有識者の見解の簡易版みたいなものが(割と慎重な面持ちとともに)返ってくることが多く、「自分たちは世代としてこう主張したいんだ!」という点がなかなか窺(うかが)えない。 実はドイツをはじめとするヨーロッパでは、このへんの様相がかなり異なる。ありていに言えば、戦争は環境にやさしくない!だからプーチンは戦争を速攻やめろ!という若者たちが一大勢力を築いて声を上げているのだ。もちろん圧倒的多数というわけではない。が、とにかく大勢力であり、とうてい無視黙殺できない存在感を持っている。 ウクライナ戦争を機に動き出した、ドイツの若い環境活動家たち 実はウクライナ戦争の開戦後半年と経たず、2022年7月にはこのタイプの議論がドイツで巻き起こっている。およそ100年の歴史を持つフリードリヒ・エー

                                    マライ・メントライン|彼らはあなたを「話の通じない種族」と感じている【連載 あえてSDGsを懐疑してみるのもまた一興】 - あしたメディア by BIGLOBE
                                  • 宮﨑駿監督『君たちはどう生きるか』ーー「極端な時代」に猥雑で複雑な他者と共に生きるためのヒントとは|英文学者・河野真太郎 - あしたメディア by BIGLOBE

                                    (編集部注:記事内で『君たちはどう生きるか』本編の内容に触れています) 宮﨑駿監督の新作『君たちはどう生きるか』は、公開前の宣伝や情報公開を一切行わないという異例の状況のなかでの公開となった。私は期待と不安を胸に公開日に劇場に足を運んだが、その第一印象は、全部見たことがあるような気がするのに、全てが新しい、というものだった。宮﨑駿とジブリのこれまでが全て詰まっているにもかかわらず、確実にこれまで見たことのない、新しい宮﨑作品となっていることへの驚きだ。宮﨑駿という人の、枯れることのない創造力に心の底から驚嘆した。その印象は、鑑賞から数日経った今でも変わっていない。 その一方で、公開以降、私のような絶賛の声もあれば、「分からない」という声もまた目立った。まるで夢の中のように生起するさまざまな出来事や文物に、最終的に分かりやすい説明が与えられることはない。そのあり方はこれまでの宮﨑作品と比較し

                                      宮﨑駿監督『君たちはどう生きるか』ーー「極端な時代」に猥雑で複雑な他者と共に生きるためのヒントとは|英文学者・河野真太郎 - あしたメディア by BIGLOBE
                                    • 「ヨーロッパ企画」の頭脳、上田誠の仕事術 映画『リバー、流れないでよ』ロングインタビュー - あしたメディア by BIGLOBE

                                      京都を本拠地として活動する人気劇団「ヨーロッパ企画」。これまで「サマータイムマシン・ブルース」(2001)や「九十九龍城」(2021)などの本公演が高い評価を受けている。その「ヨーロッパ企画」の代表でもあり中心的存在が、上田誠。すべての本公演の脚本・演出を担当し、最近では映画の原案や脚本など、活動範囲を拡大している。そんな彼の創作のルーツは何なのか。京都にこだわる理由とは。 「あしたメディア」では、演劇から映画へと広げていく上田誠の仕事との向き合い方から、原案と脚本を担当した最新映画『リバー、流れないでよ』(6/23公開)まで、映画解説者の中井圭が、彼のクリエイティブの秘訣を掘り下げるロングインタビューを敢行した。 演劇は、他者とチームで作るから面白い 上田さんと言えば、やはり演劇の印象が強いですが、そもそも演劇との接点について教えてください。 中学や高校ぐらいの頃から、何かを創作するのは

                                        「ヨーロッパ企画」の頭脳、上田誠の仕事術 映画『リバー、流れないでよ』ロングインタビュー - あしたメディア by BIGLOBE
                                      • つやちゃんコラム|星野源、cero…2015年の“YELLOW革命”から読み解く、いまポップミュージックが「面白い」理由 - あしたメディア by BIGLOBE

                                        いま国内のポップミュージックが「面白い」と評されるのはなぜか? 国内の音楽が面白い――多くのリスナー、ジャーナリスト、メディア関係者が口を揃えてそう話すようになってからしばらく経つ。 個人的な肌感覚では、2018~2019年頃にさまざまなジャンルで現れた特段ユニークな試み――折坂悠太『平成』(18)、中村佳穂『AINOU』(18)、長谷川白紙『エアにに』(19)、三浦大知『球体』(18)など――によって徐々にミュージシャン同士が作品を通して創発し合う空気が生まれ、2020年以降になるとそれらエッジィな作品を前提としながら、数多くの若手音楽家が個々のアイデンティティを軽やかなポップさとともに発散させていったことで、徐々に国内音楽シーンに対する多彩な可能性についてのコンセンサスが形成されていったように思う。 結果、たとえばミュージック・マガジン(ミュージック・マガジン社)は2020年9月号で<

                                          つやちゃんコラム|星野源、cero…2015年の“YELLOW革命”から読み解く、いまポップミュージックが「面白い」理由 - あしたメディア by BIGLOBE
                                        • 「文化の盗用」って何だろう?無意識の差別を生まないために。 - あしたメディア by BIGLOBE

                                          「文化の盗用」と聞いた時、何を思い浮かべるだろう。日本の寿司をアメリカナイズしたカルフォルニアロール、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)によるアパレルブランド「Kimono」、五輪メダリストで日本のスケートボード、スノーボードプレイヤーである平野歩夢選手のドレッドヘア... 日本ではそれほど議論されてこなかったテーマだが、世界ではレイシズムやそれに結びつく人権の保障のための法律にまで問題が及ぶという認識があり、特定の文化を盗用することがタブーとされることも少なくない。では、我々(文化を消費する側)はどうあるべきか。その理解を深めるために、本稿では特に黒人をルーツに持つ人々の髪型を例に文化の盗用をまとめていく。 文化の盗用(Cultural Appropriation)とは 文化の盗用はさまざまな説明が見受けられるが、基本的にはマイノリティ文化を他の人種・民族や文化圏の人々が

                                            「文化の盗用」って何だろう?無意識の差別を生まないために。 - あしたメディア by BIGLOBE
                                          • 『エブエブ』は歴史を、社会を変えた。「マイノリティのストーリー」が持つ力 - あしたメディア by BIGLOBE

                                            『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(以下、『エブエブ』)は、2023年3月12日(米国ロサンゼルス現地時間)に開催されたアカデミー賞にて、今回最多の7冠を獲得した。個人的には、この映画が成し遂げた数々の快挙は自分ごとのように嬉しい。作中にはアジア系アメリカ人のリアルが詰まっており、監督も役者も製作陣も胸を張って世に送り出したいと思うメッセージがあり、勇気や教訓、そして愛を与えてくれる作品だからだ。 この快挙はアジア系アメリカ人コミュニティにとっても大きな出来事だった。ハリウッドをはじめとした映画業界、そして社会全体の変化の兆候を反映しているのだ。娘のアイデンティティとの衝突や夫への募る不満を抱えた、ある「普通の母親」が突然「マルチバースを救う」という任務を受けるという壮大なストーリーの核にあるのは、グローバルな規模で語られる機会のなかった、移民家族の葛藤、そしてアジア系

                                              『エブエブ』は歴史を、社会を変えた。「マイノリティのストーリー」が持つ力 - あしたメディア by BIGLOBE
                                            • 令和ロマン・髙比良くるまは、なぜ漫才を分析するのか? - あしたメディア by BIGLOBE

                                              「M-1グランプリ2023」で優勝した漫才コンビ・令和ロマン。芸歴5年目、初となる決勝の舞台で見事優勝。トップバッターでの優勝は初代王者の中川家ぶりとなり、脚光を浴びた。 そんな令和ロマンのボケであり、メインのネタ作りを担当しているのが髙比良くるまさん。M-1優勝時には、彼の「大会をもっと盛り上げたいから来年も出たい!」というある種、俯瞰的とも取れる発言が話題になった。準決勝でも、本番から結果発表までの僅かな時間に、ほぼ全組の漫才の感想と結果予想をYouTubeで生配信。勝負の場においても冷静に分析をするくるまさん。しかし一方で彼は漫才について話すことを心から楽しんでいるようにも見えた。 くるまさんが分析を通して感じている「漫才」や「お笑い」とはどのようなものなのだろうか。 劇場の空気を感じて、漫才をする M-1優勝後、分析キャラがさらに定着していますね。漫才や大会を分析しようと考えたのは

                                                令和ロマン・髙比良くるまは、なぜ漫才を分析するのか? - あしたメディア by BIGLOBE
                                              • 『孤狼の血 LEVEL2』で挑んだ改革 白石和彌監督インタビュー(後編) - あしたメディア by BIGLOBE

                                                日本アカデミー賞など多くの映画賞を受賞し、映画ファンや評論家からの評価も高い『孤狼の血』など傑作を次々と生み出し、日本を代表する映画監督へと飛躍している白石和彌。 彼の最新作であり、ヒット作の続編である『孤狼の血 LEVEL2』がいよいよ2021年8月20日に劇場公開となる。今回はその公開を直前に控え、彼が本作をどのように生み出したのか、そしてただ映画を作っただけではない、本作の製作を通じて取り組んだ日本映画界の労働環境改革についても、深く話を伺った。 インタビュー後編となる今回は、いよいよ最新作『孤狼の血 LEVEL2』の内側に切り込む。 <白石和彌監督インタビュー前編はこちら> 松坂桃李と鈴木亮平が思いを抱えて激突する「異形のバディ」 『孤狼の血 LEVEL2』は、原作とは違いオリジナルの展開ですね 前作『孤狼の血』は、原作と終わり方を変えたこともあって繋げづらい部分もありましたし、そ

                                                  『孤狼の血 LEVEL2』で挑んだ改革 白石和彌監督インタビュー(後編) - あしたメディア by BIGLOBE
                                                • マライ・メントライン|「持続可能性」で実際に「持続する」のは誰、あるいは何なのか?【連載 あえてSDGsを懐疑してみるのもまた一興】 - あしたメディア by BIGLOBE

                                                  いわゆるSDGs系の運動を見ていて不安になるのが、そこで唱えられる「持続性」というものが、「協調しながら」「皆が」持続するという前提に漠然と立脚していることだ。高級な理性的要素の集合体じみたものになっている、という表現も可能だろう。 私は思う。 いずれどこかで、自分たちの共同体が「持続」するために他の何かを公然と犠牲にするタイプのムーブが「SDGs」っぽい看板を掲げながら人々を誘惑してゆくだろう、と。「それはSDGsちゃうで!サバイバルや!」とツッコみたくなるが、現実的にみて、たぶんそのインチキくさい言説は通用してしまう。 重心不定なSDGs概念は、特定の思想誘導に利用されやすい 真面目なSDGs系の皆様からみると「ええっ?そんなバカな!」と感じられるだろうけど、実際、そもそもSDGsの概念や定義自体が重心不定な寄り合い世帯っぽいもので、包括的な理解には相当の知力と精神力が必須と言える。ゆ

                                                    マライ・メントライン|「持続可能性」で実際に「持続する」のは誰、あるいは何なのか?【連載 あえてSDGsを懐疑してみるのもまた一興】 - あしたメディア by BIGLOBE
                                                  • Z世代「日本の未来に希望を感じる」3割弱「あしたメディア by BIGLOBE」が「若年層の意識調査」第1弾を発表 - ニュース - ビッグローブ株式会社

                                                    Z世代「日本の未来に希望を感じる」3割弱 「あしたメディア by BIGLOBE」が「若年層の意識調査」第1弾を発表 ~年上世代への不満は「前時代的な価値観の押し付け」「経済成長の停滞」 「人権意識の低い社会構築」~ お知らせ リサーチ BIGLOBE調べ ビッグローブ株式会社 BIGLOBEは社会を前進させる情報発信を行うオウンドメディア「あしたメディア by BIGLOBE」にて、主に若年層を対象とした意識調査を実施しました。本日、調査結果を発表します。 本調査は、全国の18歳から69歳の男女1,000人(18歳から24歳までのZ世代350人を含む)を対象にアンケート形式で実施しました。調査日は2023年9月12日~9月14日、調査方法はインターネット調査です。 調査結果のトピックス 「日本の未来に希望を感じる」Z世代の3割弱も、全年代で上位 関心がある社会問題「地球温暖化」「高齢化社

                                                      Z世代「日本の未来に希望を感じる」3割弱「あしたメディア by BIGLOBE」が「若年層の意識調査」第1弾を発表 - ニュース - ビッグローブ株式会社
                                                    • 格差構造の破壊者:ミシェル・フランコの描く世界 - あしたメディア by BIGLOBE

                                                      映画は世相を反映すると言われるが、そのあり方は様々だ。現代社会が直面する諸問題に対し、いかなる方法でアプローチするか。それこそ、表現者の腕の見せ所であろう。環境問題、セクシュリティー、ジェンダー、越境、移民、差別、ハラスメント、人権…。映画が取り組むべき主題は、その時代の流れに沿って次々と浮上してくる。世界各国で作られる映画がこれらの主題を語り、観客は世の中で何が起きているのかを知る。ニュース映像は知識を補完してくれるが、それはあくまでも情報だ。その事態が、ひとつの物語として映画で提示されたとき、それは情報ではなく、実感として観客の脳と心に刻まれる。 多くの重要主題のひとつとして、資本主義下の格差社会が挙げられる。少し昔なら「貧富の差」という表現がされていたが、「格差社会」の方がより深刻な構造上の問題として響き、政治の失敗を感じさせる。そして格差社会ほど、世界共通のタームはないかもしれない

                                                        格差構造の破壊者:ミシェル・フランコの描く世界 - あしたメディア by BIGLOBE
                                                      • 未来を語る人ばかりだから、広告の過去の話をしようと思う。 - あしたメディア by BIGLOBE

                                                        本連載は、「あしたメディア」の「社会を前進させる情報発信」というコンセプトに賛同し、国内外の先進的な広告事例の紹介を目的としている。しかし、今回は「きのう」の話からはじめることをお許しいただきたい。 誰もが知っていた広告を、誰も知らない 1998年6月19日、広告の歴史を変えることになる、一本のCMの放送が開始された。 画面に映し出されるのは、高級車に乗り込む重役然とした雰囲気の中年男性。「セガ・エンタープライゼス 専務 湯川英一」というスーパーが映し出される。どうやらセガのCMらしい。湯川専務の視線の先にあるのは、小学生の男子2人。彼らは、こんな会話をしている。 「セガなんてだせえよな!」 「プレステの方がおもしろいよな!」 スマホもタブレットもなかった当時、リビングのテレビにつないで遊ぶゲーム機は、子ども達の娯楽の王様だった。そのゲーム機の電源を切った瞬間、テレビにこのCMが映し出され

                                                          未来を語る人ばかりだから、広告の過去の話をしようと思う。 - あしたメディア by BIGLOBE
                                                        • ウォーク批判は、ソーシャルグッドの終わりであり、始まりでもある。|コピーライター・橋口幸生コラム - あしたメディア by BIGLOBE

                                                          女性差別をなくそう。気候変動を止めよう。多様性を受け入れよう。そんなテーマをかかげた広告をこの連載では紹介してきた。欧米の広告業界では、商品を売るだけではない、社会を前進させる広告が評価されるようになっている。「ソーシャルグッド」と呼ばれるこの動きを日本の広告業界にも広めるべく、本連載を続けてきた。 しかし、ここに来てソーシャルグッドは曲がり角に来ている。ウォーク(Woke)という言葉で、ソーシャルグッドが批判されるようになってきたのだ。 ウォークはwake(目覚める)の過去分詞形で、「目覚めた」を意味する。社会問題に「目覚めた」リベラル層を揶揄するために使うスラングだ。日本語だと「意識高い系」に近い。 ウォークは英語圏のネトウヨ的な人たちが使う類の言葉で、大人が真面目に向き合うものではない…と、個人的には思っていた。しかし最近、少し状況が変わってきた。ソーシャルグッドを志すブランドが、ウ

                                                            ウォーク批判は、ソーシャルグッドの終わりであり、始まりでもある。|コピーライター・橋口幸生コラム - あしたメディア by BIGLOBE
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