わずか15年で廃線 愛知県「桃花台線」が遺した都市計画という名の“無理難題”、そして落日のニュータウン 都市計画は大抵、想定通りに進まない。計画人口をもとに交通機関を整備しても、住民が利用するとは限らないのだ。結果、せっかくの交通機関が廃止されてしまうこともある。 その代表例として知られるのが、開業からわずか15年で廃止された愛知県小牧市の自動案内軌条式旅客輸送システム・桃花台線(とうかだいせん。ピーチライナー)だ。運行していたのは1991(平成3)年3月から2006年10月までで、小牧駅から桃花台東駅までを結んでいた。全国唯一の 「平成時代に開通し、廃止された」 路線である。この失敗事例は、これからも続く都市計画を考える上で貴重な教訓となっている。 構想が進んだのは1960年代後半桃花台ニュータウンの位置(画像:(C)Google) 桃花台線が走っていた小牧市東部の丘陵地にある「桃花台ニ