矢部善朗・創価大学法科大学院教授(刑事法)がまた,「印象操作」という言葉を用いることによって,自説への批判をクリアした気になっているようです。 ただ,刑罰法規を文言に忠実に解釈することについて, 既に書いていますが、小倉秀夫弁護士の解釈(というか単なる主張)に従えば、政治資金規正法が禁止する企業献金がやりたい放題になるわけですが、国民はそのようなことを支持するのでしょうか? という批判を行えば,「ああ,この人は,『国民の支持』ということを御旗に掲げて,刑罰法規をアドホック的に拡張して適用していくことに賛成しているのだなあ」と受け取られることは当然のことです。矢部教授は,口先では自分も罪刑法定主義を支持しているかのごとく述べていますが,罪刑法定主義を支持するということは,その解釈を採用することによって特定の行為類型が犯罪とはならなくなることについて国民から如何に批判を受けようともその解釈を維