よく司法を批判するときに、「有罪率99%」という言葉が使われます。刑事裁判における無罪判決の少なさを揶揄する言葉です。 しかしどうもこの言葉は無批判に使われている傾向が感じられます。 「有罪率99%」という言葉は司法を批判するためには使えません。むしろ最大級の誉め言葉です。以前も少し書いたことがあるのですが、改めて書いてみようと思います。 まず前提となる知識の確認です。 刑事事件で逮捕されると、まず48時間を限度として身柄が拘束されます。 その後検察官に送致され、24時間以内に勾留請求がされてそれが認められると、今度は10日〜20日間身柄を拘束されて取り調べられます。(起訴前勾留) その後起訴されると、今度は確定判決が出るまで勾留されるので、2ヶ月から数年間身柄を拘束されることになります。*1 つまり、 逮捕=48時間(+勾留請求するまでに24時間。身柄拘束から勾留請求するまでは72時間以