バリアフリーが整っていないことを理由に、希望する奈良県下市町立下市中学への入学を拒否されたのは違法として、同町の地方公務員、谷口正昭さん(51)の長女で、脳性まひで車いす生活を送る明花(めいか)さん(12)が、町に入学許可などを求めた訴訟で、奈良地裁の一谷好文裁判長は26日、入学を認めるよう「仮の義務づけ」の決定をした。 仮の義務づけは、2005年施行の改正行政事件訴訟法に基づく手続き。判決前でも、回復不可能な損害を避けるために緊急の必要性がある場合、処分を行政に命じることができる。訴訟は継続する。 決定で一谷裁判長は「ほかの生徒と普通学級で学校生活を送ることで障害を克服し、心身共に成長することができる。そのための時間が刻々と失われており、緊急性がある」と理由を述べた。 設備が不十分で受け入れられないとする町側の主張には「抽象的な危険に過ぎず、近年の、障害のある生徒の自立に向けた取り組みを