全国の大学が学生の学習時間を増やそうと悩む中、具体的なノルマ時間を前面に押し出して、授業の工夫や学習スペースの確保などを進める玉川大学(東京都町田市)の取り組みに注目が集まっている。 脱「レジャーランド」を追求する、その改革の現場を取材した。 4月末、「異文化理解と教育」の授業。学生16人が3、4人のグループに分かれ、討論を始めた。 授業に討論を取り入れる大学は珍しくないが、この授業が違うのは、事前に個別に出された課題をしないと参加が難しい高度な内容になっていることだ。例えばこの日の課題は、「外国籍の子どもなどが学校で遭遇する困難について書かれた3年以内の新聞記事や資料の要約と分析」。討論結果はグループごとにまとめて発表するため、課題を忘れると、他のメンバーに迷惑がかかる。「毎日、必死で勉強する」と4年生の女子学生(21)。3年生男子(20)も「空き時間の活用がうまくなった」という。 こう