京都市内のバス停の混雑解消のため、白線を引いてバス待ちの客に列を作らせる市交通局の取り組みが効果を上げている。市交通局は観光地などの主要なバス停に広げる考えだ。 市交通局によると、市バスの1日平均の乗客数は昨年度までの8年間で約5万人増え、36万8000人。観光地や繁華街のバス停を中心に、客が歩道に広がったり、点字ブロックを塞いだりし、昨年度だけで苦情が約30件寄せられた。 市交通局は今年、苦情が多かった世界遺産・清水寺の最寄りのバス停「五条坂」(京都市東山区)など数か所に、道路と並行に幅約10センチの白いテープでラインを引いた。すると、利用客がラインに沿って並ぶようになった。 阪急桂駅(西京区)西口では、点字ブロックを塞ぐケースが激減。視覚障害者の男性(46)は「人にぶつかって謝ってばかりだったが、今は歩きやすい」と喜ぶ。