昨年のプロ野球の現役ドラフトで、ソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎投手(28)が今季大活躍した。その裏には、環境の変化だけでなく、プロ入りから積み重ねてきた取り組みがあった。 「今年の投球をソフトバンクでしていても、1軍の試合にがんがん出場できていたか分からない。(球団が替わっただけで)僕自身は大きく変わったわけではない」 大竹投手はそう言い切る。 転機は昨年12月。出場機会が少ない選手の移籍を促し、活躍の場を広げることを目的とした「現役ドラフト制度」で阪神へ移籍したことだった。 熊本・済々黌高校から早大を経て、2017年秋の育成選手ドラフト4位でソフトバンクに入団した。昨年までの5年間で計10勝だったが、今年、阪神投手陣のなかで最多の12勝を記録した。 飛躍の要因として大竹投手は「チーム方針の違い」を挙げる。 毎年のように優勝争いをするソフトバンクは、150キロ超の直球を投げる投手