2023年に開かれた国民体育大会(かごしま国体)の総合開会式で入場行進する選手団=鹿児島市の鴨池陸上競技場で同年10月7日午後3時47分、平川義之撮影 戦後の混乱期に始まり、今年で78回目となる国民スポーツ大会(旧国民体育大会、国スポ)が岐路を迎えている。全体の9割近くにあたる42都府県知事が何らかの見直しの必要性を指摘した毎日新聞のアンケート結果からは、スポーツ振興という大会の意義を認めつつも、負担軽減や時代に合った形への変革を求める各知事の意向が鮮明に表れた。スポーツの祭典はどうあるべきなのか。 「大きなイベントを生かすも殺すも都道府県次第」。国民スポーツ大会と改称後初めての本大会開催を10月に控える佐賀県の山口祥義知事は、4月26日の記者会見でそう述べた。佐賀大会では、観戦の楽しみを広げようとナイトゲームや競技ごとの最優秀選手(MVP)の表彰制度を始める。「漫然と同じ形ではなく新しい