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ブックマーク / ukdata.blog38.fc2.com (2)

  • 処女崇拝と田山花袋「蒲団」 | ブログ運営のためのブログ運営

    田山花袋の「蒲団」は著作権が切れていて無料であるが、ほとんど読んでいる人がいないように思える。「蒲団」は1907年(明治40年)に発表された作品である。ごく普通に読みやすく面白い小説であり、名作と呼んで差し支えない。田山花袋の経験そのものを描いており、モデルの人物も神戸女学院を退学して東京に出てきて田山花袋に師事している。「蒲団」の主人公は古臭いおっさんであり、ヒロインは新時代のハイカラな少女である。主人公の細君の古臭さに対して、このヒロインはとても鮮烈な新しさを持っているのだ。 尠くとも時雄の孤独なる生活はこれによって破られた。 昔の恋人――今の細君。 曽ては恋人には相違なかったが、今は時勢が移り変った。 四五年来の女子教育の勃興、女子大学の設立、庇髪、海老茶袴、男と並んで歩くのをはにかむようなものは一人も無くなった。 この世の中に、旧式の丸髷、泥鴨のような歩き振、温順と貞節とより他に何

  • 進撃の巨人は寓話性がないので再読がきつい | ブログ運営のためのブログ運営

    進撃の巨人を再読しているのだが、かなりきつい。 初読の時はあれだけ面白かったのに、二度目はクソつまらない。 新しい発見が何もないのである。 結局、この作品の質は「不意打ち」なのである。 サプライズだけの漫画。 いきなり巨人が襲ってくるホラーとして傑作なのだ。 振り向くと巨人がいるみたいな怖さがこの作品の肝なので、二回目に読むと、全然ギョッとしないのだ。 最初はとてもスリリングなのに慣れると面白くないというのは遠い昔バイオハザードというゲームで経験した。 やり始めの頃は、当にビビりながらプレーしていたのだが、慣れてくると、作業でお使いするだけのゲームになる。 進撃の巨人は寓話性がない。 壁の向こうに巨人がいる、というのがカフカ的な、もしくはエヴァ的なテーマがあると思った人も多いだろう。 われわれは「人間とはなんぞや」と問い掛けてくる作品が好きである。 世界の謎を解き明かすという話は好まれ

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