家庭用マッサージチェアの年間出荷台数は、調査会社によって数字に開きはあるが、おおむね年間40万台というレベルである。業界最大手のフジ医療器によれば、同社の売上高は年間170億円で、シェアが39%ということなので、業界全体の売上高は440億円と推定される。マッサージチェアの平均価格が20万円前後、メーカー出荷額が10万円強だと推定すれば、年間40万台という出荷台数はそれほど外れていない数字だと思う。 以前、人口動態別のマーケット規模について解説したことがあったが、マッサージチェアを購入する主な消費者セグメントは35~49歳の中年層が2660万人、50~64歳のシニア層が2630万人、65~74歳の前期高齢者が1520万人で、合計すると6810万人だ。30年前と比較すると、この層の人口は1.4倍に増加している。つまり、今後一番、需要が増えそうな消費者層を対象にしているのが、マッサージチェア業界