猪瀬直樹知事の選挙運動費用収支報告書には、報酬などの受け取りを否定した事務員らの領収書も添付されているが、不可解な記載が多い。 報酬の領収書は、住所と氏名が手書きされ、押印もされている。しかし、署名したはずの静岡県の男性は「自分の筆跡ではない」と否定。東京都の男性の領収書では、名前が1文字誤っていた。 また、「車上運動員」として収支報告書に記載されている埼玉県の男性については、領収書では「事務員」。受け取った報酬総額が「12万円」となっているが、内訳は「日当1万円×15日」と矛盾している。 宿泊費の「領収証」は4人分あり、すべてA4判1枚だった。あて名は「猪瀬直樹様」で、金額や内訳のほか、住所や氏名まで、手書きではなく印字されている。氏名の右側には「印」と記されているが、いずれも押印はない。そのうち、静岡県の別の男性の名前が間違っていた。