卒業即就社、日本ではまだまだ当たり前? 2015年4月就社の新卒就職活動が12月1日から始まった。筆者が勤める一橋大学でもリクルートスーツを着た学生をキャンパスでちらほら見かけるようになった。学校から職場への間断ない移動を実現するこの就職活動だが、いったいなぜこのような慣行が成立したのか、どのような機能を果たしているのか、今後はどうなっていくのかということを労働経済学の視点から考えてみたい。 日本では、いわゆる名門大学の卒業生の多くは、大学4年の夏ころまでには就職先から内々定を受け取る。また必ずしも名門に分類されない大学、専門学校、高校の卒業生にしても卒業時点で就職先が決まっていることは珍しくない。しかし、学校を卒業してすぐに仕事へ移行するというのは国際的にみると決して一般的とは言えない。 ヨーロッパの若者の場合は? 少し古い数字になってしまうが、1994年から2000年のヨーロッパ12か
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