中国上海の沖合で6日に貨物船と衝突して火災が発生したパナマ船籍の石油タンカーが、漂流して日本の排他的経済水域(EEZ)に入ったことが分かった。第10管区海上保安本部(鹿児島)が11日明らかにした。中国当局がタンカーの消火作業を続けているが鎮火していない。 中国の交通運輸省は11日、タンカーの船首部分で10日に爆発があり、救助船などが一時退避したと発表した。現場は悪天候でしけがひどく、消火作業や行方不明のタンカー乗組員の捜索は難航している。 海保によると、タンカーは11日午前8時現在、鹿児島県・奄美大島の北西約310キロ付近の日本のEEZ内にある。上海沖の衝突場所から南東に約200キロの地点。 海保は巡視船1隻と航空機1機を派遣。中国側と連絡を取り、油の流出状況などを調べている。 タンカーは軽質原油コンデンセートを積んでいた。イラン人とバングラデシュ人の乗組員計32人が行方不明となり、1人の