どうやら最近の僕の読書速度は知らず知らずのうちにそのギアがかなりのトップギアになっていたらしく(それはたとえば、国語のテスト問題で下線部の設問に該当するような文章の個所を見つけ出すような速度だ)、意味はつかめても情感を味わうことはできていなかったらしい。この日記を読んでいる人は、この日記の文章の速度がけっこうな早さであることをわかってもらえると思う。こんな速度でグラン・ヴァカンスを読んでいた。それではさすがにダメなのだ。これは……。 「ギア」と「トップギア」の重複 「トップギア」の前に程度を表す「かなり」 「下線部の設問に該当するような文章の個所」という分析困難な捻れ 「速度」と「早さ」の重複 「速さ」を「早さ」と表記 非常に密度の濃い文章でした。