サラリーマンものの漫画を読むと、社内で高い地位にいる人が高圧的かつエラソーにしている描写がよく出てくる。たとえば、豪華な椅子にふんぞり返って部下の報告をにらみながら聞いていたり、お連れの者が後ろをついてくる中で自分は葉巻を吸っていたりと。 かなりデフォルメされているものの、1980年代の東海林さだお氏の4コマ漫画や『美味しんぼ』、最近だと『半沢直樹』でもそう描かれているため、「高い地位にいる人=エラソー」なイメージを持つ人がそれなりにいると考えていいだろう。 しかし、筆者がこれまで見てきた地位の高い人の中にはこうしたゴーマンな態度を取る人は滅多にいなかった。むしろ、普通の人よりも「低姿勢」であることが多かったのだ。 若造にも誠実に対応してくれた「読売新聞のドン」 いきなりだが、誰もが知る大物を例に挙げたい。読売新聞の主筆の渡邉恒雄氏だ。