中国の高速鉄道事故について言及するのは、あまり気が乗らない。中国を愛する隣国民として、いくらその愛ゆえの叱咤とはいえ、口を開いたらあまりにもきついものになりそうだし。それ以前に被害に遭われたかたにも同情するし、亡くなられたかたには哀悼したい。 とはいえ、今朝の毎日新聞社説「論調観測 中国の高速鉄道事故 安全軽視に厳しい目を」(参照)を読んでいて、なんとも論点が外れているものだなと思った。同社説は、この間、中国の高速鉄道事故を論じた大手紙社説をブログのエントリ風に俯瞰している。 読売は「安全軽視論」として、こうまとめられている。 国内紙の社説では、高速鉄道が国威発揚に利用され安全が後回しにされた、との論調が目立った。例えば「安全軽視が招いた大事故だ」の見出しを掲げた読売は、「北京五輪や上海万博、共産党創設90年などに合わせて、短期集中の突貫工事で進められた」と指摘している。 当の毎日新聞は「