改定前の常用漢字表では、「闘」の旧字体(康熙別掲字)がつぶれていて、字体が判別できない。この字を、JIS X 0213は下図のような例示字体で収録した。そして改定常用漢字表も、おそらくそれに倣っている。以下、「どうしてこれがこれになるの?」という素朴な疑問を出発点として調べてみた*1ことをメモしておくが、あらかじめ断っておくと、特におもしろい新事実が明らかになったりするわけではない。 「闘」の康熙別掲字の可能性があるのは、Unicodeの符号位置でいえばU+9B2CまたはU+9B2D。汎用電子(Hanyo-Denshi)のIVDには5種類、Adobe-Japan1のIVDには3種類の異体字が登録されている。 また、わたしのMacに入っている中文フォント(Songti SC)の字体、『明朝体活字字形一覧』(文化庁文化部国語課)に掲載されている字体なども含めると、「鬥」の中の「斲」の左の部分(