特別寄稿 墓碑銘2011年 ――岡田正哉さんの思い出に 高橋良平 ryohei TAKAHASHI ●去る2011年5月17日、SF研究家・岡田正哉さんが亡くなりました。享年68。名古屋在住のビッグ・ネーム・ファンで、1960年代から70年代にかけてファンダムで活躍。20世紀前半の欧米SFをファンジンで紹介するとともに、膨大な雑誌をコレクションされ、SFコンベンションでは見事なオークショニアをつとめられました。70年代後半にSFファン活動を退かれましたが、以後も昆虫研究家として活動され、主宰していた地元の昆虫の会からは数多くの昆虫学者が輩出しています。ご親交の深かった高橋良平さんが追悼文を寄せられました。(編集部) 「これ読んどる?」と、読みさしの“ハヤカワ・SF・シリーズ”の新刊をショルダーバッグから取りだして、「翻訳が良くないんだわ」と名古屋弁で声をかけられたのが、岡田正哉さんと初めて