(写真は「ふりかえる」イメージキャラクターのオリーヴさんです) こんにちは、このブログを書いている伊藤聡ともうします。さて、先日からおこなっていた「2010年の映画をふりかえる」回答募集がようやくまとまり、今年いちばんおもしろかった映画ベスト10が決定しましたので、これからご紹介したいとおもいます。いまとなってみれば、「夏がなんかすごく暑かった」くらいしか記憶がない2010年ですが、映画はどれも見ごたえのあるものばかりでしたので、年末年始のDVD鑑賞にも参考になるかとおもわれます。このような質問内容でした。 名前/性別/ブログURLもしくはTwitterアカウント 2010年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください 2で選んだ映画のなかで、印象に残っている場面をひとつ教えてください 今年いちばんよかったなと思う役者さんは誰ですか ひとことコメント 今回の参加者は、トータルで1
12月に生まれていちばんくやしいのは、誕生日のプレゼントと、クリスマスのプレゼントをまとめられてしまうことだ。毎年この日がやってくるたびに、せめてあと一日、生まれるのが早かったらと私はおもう。これが11月30日なら、もしかするとふたつのプレゼントは別々に渡されていたのかも知れないのだ。哀れな12月1日生まれの私は、誕生日とクリスマスのプレゼントを別々にわけてもらえるよう、夏の終わりぐらいから、周囲に対してそれとなく伏線を張っていた。8歳にしてはぜいたくだけれど、私は自転車とカメラが欲しかった。誕生日に自転車、クリスマスにカメラ。自転車で遠くまで走っていって、そこで見た風景をカメラに収めたかったのだ。それができたら、もうしばらくはなにもいらないとおもっていた。 「まとめるわよ」と、12月9日生まれのお母さんは笑いながらいった。「自転車とカメラなんて、いっぺんに買ってあげられるわけないじゃない
2002年1月11日に放送されたテレ朝系テレビドラマ『TRICK2』第1話の劇中、習字の場面で書かれた文字。 金曜ロードショー(日テレ系)『風の谷のナウシカ』と放送時間が少しだけ被った。ナウシカのエンドロールが終了してテレビ朝日にチャンネルを移すとぴったりこの場面が出てくるという、放送時間まで考慮したネタ。 書道教師役の野際陽子さんが「力強くね。ちょっと怒った感じで!」と指導するのが笑いのツボであった。 このタグの解説についてこの解説文は、すでに終了したサービス「はてなキーワード」内で有志のユーザーが作成・編集した内容に基づいています。その正確性や網羅性をはてなが保証するものではありません。問題のある記述を発見した場合には、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
サリンジャーは、「ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー」という、それだけですぐにユダヤ系だとわかってしまう名前を隠すために、ずっと、JDサリンジャーと名乗っていたのだという。かくいう私も、ちょっとだけそれに似た理由で、たかこ BLと名乗っている。BLがなにを略しているのかを、私は口にすることができない。だから私は、行儀のいいタクシー運転手みたいに、余計なことをいわず、どこへいってもできるだけおとなしくしている。 私たちの日本での生活はいくぶんきゅうくつだ。いつも、誰かに見つかってしまわないかとそればかりを心配している。三者面談のときには、お父さんにきちんとひげをそってスーツを着てもらうようにおねがいしなければいけなかった。「ちゃんとしたスーツを着てね」と私はいった。「なるべく原理主義者っぽくないやつ」。お父さんは肩をすくめて、「わかってるよ。俺は三者面談にはターバンを巻いていかない主義な
おしらせ, 音楽, "Beat It"Tshirts昨年、一部の皆さまにご好評いただいた「"Beat It"Tシャツ」を、近日中に再販することになりました。今回は私の個人的な制作物としてではなく、国内におけるMichael Jacksonグッズの制作、販売の権利を取得されている企業さまからの販売となります。企業さまよりネットを介してお声をかけていただきました。以前に私が制作した図柄データをほぼそのまま使用しての形になる予定です。Michaelが亡くなる前から進行、準備していた話だったので、こうしてMichaelが亡くなってしまった後のお知らせになったことが、本当に残念でなりません。しかし、これで以前より多くのMichael Jacksonを愛する方々の手元に、あのTシャツが真っ当な形で行き渡ることを考えると、こみ上げるものがあります。詳細は近日中に、当ブログでお知らせしたいと思います。※写
テレビ番組で放送されたナンバーガールのライブ映像をまとめたDVD。とうぜん買うわけですが、動いているナンバーガールが見れるだけでもう満足…という気持ちで、やはりぐっときました。ナンバーガールについていえば、解散後に過去の音源や映像がたくさんリリースされていて、とくに『記録シリーズ』など、ライブ音源がCD8枚というボリュームで、ザッパじゃないんだからとおもいつつも、iPodに入れてよく聴きました。 今回の作品についていえば、お値打ち価格のDVDとはいえ、全14曲収録のうち、同じ曲が重複して3回入っているという点でも(『OMOIDE…』を3回演奏している)、あるていど見る人を選ぶ内容だとはおもう。ただし、ボーカル向井の「えー、福岡市博多区からまいりました、ナンバーガールです」のあいさつから『タッチ』を演奏する冒頭だけで、どうしようもなくテンションが上がってしまうのも事実。これだよこれー。中憲が
男には、「なんとしても女の子と和合したい、できれば今すぐにでも、組んずほぐれつしたいのだ!」と、自分でも抑制が利かなくなるタイミングというものが存在する。どうにも辛抱たまらんという時期が、周期的にやってくるのである。そりゃ一年中そうじゃないの、って輩もいるだろう。でもまあ、たいていの男の場合、比較的落ち着いている期間というのもあって、そういった時であれば、自部屋でひとり、翠玉茶を飲みながらジョルジョ・アガンベンをゆっくり読む、なんてクールなこともできる。素敵。だって発情してないんだもの。しかし、いったん辛抱たまらなくなると、もうアガンベンのことなどすっかりどうでもよくなり、頭の中は、ほぼ勝敗が決定したモノポリーみたいに、淫猥な妄想で独占され、ああ和合してえ、ってそればっかり、ふとそんな自分に気がつき、はっ、俺ってやつはどこまでトンチンカンにできてるんだ? と情けなくなってくる。 かくいうわ
わたしのお父さんは、三年くらい前から日本に住んでいて、わたしはずっとサウジアラビアに住んでいたのですが、今年からようやく、いっしょに住めることになり、こちらにひっこしをしてきました。四月からは、日本の小がっ校にかよっています。わたしは二年せいです。おんなの子です。 日本はちょうたのしいところだとおもう。つぶつぶいちごポッキーはおいしいし、でん車の中は冷ぼうがきいててすずしいし、プールで、もがもがもぐぐをするとおもしろいから。友だちは、ななちゃんとまきちゃんです。他にも友だちはいるけど、いちばんなかよしなのはこのふたり。ちなみに、もがもがもぐぐは、ななちゃんのかんがえたあそびで、三人でいっせいにプールにもぐってから、だれかひとりが「起しょう転けつ!」とか、「しゅっ発しん行!」とかのむずかしいことばを水の中でさけんで(なるべくむずかしいことばがよい)、でも水の中だから、「もがもがもぐぐ」としか
新宿のHMVで、安室奈美恵のあたらしいシングルを試聴していたら、これがすごくいい曲で、ついうっかり店内で泣きそうになってしまった。「ベイビー・ドント・クライ」。もちろん、どうにかこらえましたけど…。さすがにわたしもいいおっさんなので、人前でアムロちゃんのCDを聴いて泣くわけにはいかないのです。まさにオッサン・ドント・クライである。この曲がなんかねえ、あまずっぱいんですよ。もう、すっかりまいってしまった。歌詞に描かれた風景がくっきりと浮かんでくるようである。 曲はちいさな風景のスケッチからはじまっている。主人公は、たぶん、二十五歳くらいの女の子なんだろうな。彼女がひとり、交差点で信号待ちをしているわけです。すると、向こう側の道に、どこか見覚えのある人が立っている。あれっ、あの人、誰だろう。よく見てみると、三年前に付き合っていた、いぜんの恋人だった。懐かしさがふっと湧いて、声をかけようとすると
白水社という出版社から出ている、「白水uブックス」という新書サイズの本がありまして、今ここが「白水uブックスフェア」をやっています。わたしは、この「白水uブックス」から刊行されている本がすごく好きなのですが、ここは海外小説やエッセイなどを中心に、おもしろい本がたくさん揃っています。 渋谷のBook1stでは、ちいさなスペースでしたが、平積みでフェアを展開していて、そこでわたしは、柴田元幸さんの「生半可な学者」というエッセイを買いました。今でこそ、「妄想で作りあげた架空の世界をすごくていねいに説明するエッセイ」など書いてしまうあなどれないおっさんですが、88年から91年という時期に書かれたこの本を読んでみると、エッセイの筆致は若々しく、三十代前半にして、翻訳家としても、また文章家としても、すでに非凡な才能があったことがわかります。やっぱり翻訳家の人たちってエッセイがおもしろいんだよね。この本
私はマクドナルドを食べたことがない。音羽から竹橋へと向かういつもの帰り道、目白通りをゆっくりと走る車の窓から、赤地に黄色で大書きされたMの文字を眺めては、あれはいったいどんな食べものなんだろうと考えを巡らせる。ガラス越しに見える店内には、座りごこちのわるそうな椅子や、いくぶん安定性に欠けたテーブルがあって、たくさんの子どもたちがハンバーガーを食べたり、おまけについてきたプラスチックのおもちゃで遊んだりしている。そんなようすを見ていると、なんだか自分だけが取り残されたような気持ちになってしまう。私にはまだ知らないことがたくさんあるのだ。 私に会った人はみな、ずいぶんしっかりした話し方をする子なんですね、という。それがなんだかちょっと癪にさわる。もっとばかみたいな口調で話すとでもおもっていたのかしら。自分でこんなことをいうのもおかしな話だけれど、私ほど「自分は何者であるか」について考え抜いてき
速水健朗新刊(原書房)。ちょうおもしろい! 社会学的な見立てもばっちり決まって、綿密なリサーチと共に展開される論旨も説得力じゅうぶん。ケータイ小説を論じながら、同時に郊外論であり、携帯電話の普及にともなうあたらしいかたちのコミュニケーション論でもあり、九〇年代から〇〇年代にかけての文化論でもある。こうしたたくさんのキーワードが、速水の提示するひとつの枠組みの中にぴったりと収まる気持ちよさが味わえる好著でした。これ、すごくいいですよ。「なにかを上手に説明されるとすごく気持ちがいい」というわたしの性格にぴったりの一冊、「説明されたがり」の欲求を満たしてくれるテキストである。 わたしは東京に住んでいて、ふだんは新宿の紀伊国屋か、渋谷のブックファースト(移転してからはいまひとつ好きではない)、もしくはパルコ地下のリブロで本を買う。映画を見るのも、同じく新宿か渋谷。車は持っていないから、買いものをす
わたしはいぜんからXTCというイギリスのバンドが好きだったのですが、すべてのアルバムを聴いたわけではなくて、持っていない作品もあったし、聴いたことのない曲もけっこうありました。考えてみれば、ぜんぶで何枚アルバムがでているのか、それらがどういう内容なのかもあまりよくわかっていなかった。 それで、たぶん二ヶ月くらい前あたりになるのですが、彼らのディスコグラフィーを調べてから、未聴のアルバムを何枚かまとめて買って聴いてみたところ、それまで持っていなかったアルバムにもすごくいい曲がたくさんあることに気がついた。「よし、こうなったらオリジナルアルバムは12枚ぜんぶ聴いてみよう」ということになったわけです。これがとてもおもしろかった。ここ最近はずっとXTCばかり聴いていました。そこで、まだXTCをよく知らない人に、XTCはどんなバンドで、どのアルバムがどのような内容なのかを解説していきたいとおもいます
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