中堅層で増える負債、定年退職で増える貯蓄経済面での格差は世代間格差とも結び付けられ、語られることが多い。その実情を内閣府が2016年5月付で発表した「高齢社会白書」の公開値などから確認していく。 一般的には歳を経ている人ほど働いている(いた)累計時間は長くなり、貯蓄する機会も多くなる。世帯主の年齢で区切った上で、各世代ごとの貯蓄額を見ても、貯蓄は世代が上になるほど増えていくのは道理。 ↑ 世帯主の年齢階級別1世帯当たりの貯蓄・負債、年間収入、持家率(高齢社会白書(2016年版))(二人以上世帯)20代以降40代にかけて負債が増えるのは、住宅ローンの負担によるもの。同じタイミングで増えている「持家率」も、それを裏付けている。50代に入ればローン完済組が増えるために全体平均としての負債額は減り、さらに年収も増えるため、金銭的なプレッシャーは減少する。 60代になれば退職組が増えるために年収は減