海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、同規模の装置との比較では世界最高水準の性能を有する海中探査機用の高性能小型慣性航法装置(画像1)を開発したことを発表した。慣性航法装置(Inertial Navigation System:INS)は、ジャイロスコープおよび加速度計を用いて移動体の角速度と加速度を検出し、これを演算処理することで絶対位置を産出する装置のこと。海中探査機においては目標航路および目標地点へ自身の位置を制御するための重要な航行用の機器となる。開発は、JAMSTECの石橋正二郎技術研究主任らの研究グループと、日本航空電子工業によって行われた。 今回のINSの特徴は、高度にモジュール化された小型のリングレーザージャイロと最新の電子機器により構成されている点。多様な広報演算手法やアライメント手法を適用した従来にない各種新機能が盛り込まれており、海中探査機の性能向上が期待されていると