トリノ・エジプト展 ~イタリアが愛した美の遺産~ イタリア北西部に位置するトリノ・エジプト博物館は、大英博物館やルーブル美術館と比肩するエジプトコレクションとして名高く、世界屈指の質と量を誇っています。古代エジプトを専門とする博物館は、世界でもエジプト本国のカイロ博物館の他にはトリノにしか存在せず、そのコレクションの重要性はカイロに次ぐものとも評されます。 同館のコレクションは、ナポレオンのエジプト遠征に従軍し、後にフランスのアレキサンドリア総領事となったドロヴェッティの収集品を中心に形成されました。その後も収集を重ねて、今日では幅広いジャンルを網羅する3万数千点近くもの収蔵品を擁するに至っています。 ほとんど損なわれることなく保存され、資料としての価値も高いコレクションのみならず、2005年にアカデミー賞受賞の美術監督ダンテ・フェレッティが150年ぶりに一新した、光と鏡を使った彫刻部門の