中国メーカーの傘下に入り、事業拡大をめざす日興電機工業の自動車向け電装品生産ライン=神奈川県秦野市 中国企業による日本企業の買収が目立ち始めています。中国は日本の技術やノウハウを取り込み、成長のテコにしたい考えで、国を挙げて買収を推進しています。日本にとっても、中国の資金や市場に期待できるという利点があります。企業再生の好機ととらえ、中国企業の傘下入りを決める日本企業も出てきました。 ◇ 日興電機工業(神奈川県秦野市)の草野耕二社長は昨年夏、大株主の大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ(大和PI)から連絡を受けた。「中国の同業者が、株式の取得に強い関心を示している」 日興電機は1933年創業。ディーゼルエンジン向け電装品で成長した。だが、事業拡大による資金繰り悪化などから99年、会社更生法の適用を申請し、上場廃止。2001年に大和PIが出資し、経営再建をめざし