否定表現としての”大艦巨砲主義”日本海軍の戦艦大和が沈んでから、今年の4月7日で70年を迎えました。その節目とあってか、いくつかのメディアで大和を題材にした記事を見かけましたが、その一つにこんなのがありました。 世界最大の46センチ主砲が敵戦艦に火を噴くことはなく、この最後の艦隊出撃で、撃墜したとされる敵機はわずか3機だった。大艦巨砲主義の誇大妄想が生んだ不沈戦艦への“信仰”に対し、宗教家の山折哲雄さん(83)は「大和とは、いびつな時代のいびつな象徴だった」と指摘する。 出典:大和撃沈70年:最後の特攻、敵機撃墜たった3機(毎日新聞) 毎日新聞の記事では、宗教家の言葉を引く形で「大艦巨砲主義の誇大妄想」とそれが生んだ「浮沈戦艦への信仰」と、批判的・否定的なトーンで伝えています。NHKでも過去に歴史ドキュメンタリー番組「その時歴史が動いた」で『戦艦大和沈没 大艦巨砲主義の悲劇』を放映していま
「ルミネが働く女性たちを応援するスペシャルムービー」と題されたルミネのプロモーション映像が「ヒドい」と大きな話題になった。 現在は「ご不快に思われる表現が ありましたことを深く お詫び申し上げます」と謝罪した上で、動画も削除されたため見ることができないので、内容を詳しく紹介しているこちらの記事などを見ていただきたい。 最も問題視されているのは「セクハラ男に気に入られるために女性が『変わらなきゃ』と決意する」という展開だろう。 この映像を見て真っ先に思い浮かべたのは先日まで放送されていた『問題のあるレストラン』(フジテレビ)だ。 『問題のあるレストラン』は、まさにセクシャルハラスメントがまかり通る男社会で女性がいかに自立して生きていくか、が描かれたドラマだった。 第1話では、仕事で失敗した女性が社長の命令で男性社員が大勢いる前で全裸で謝罪するという、ありえないような性暴力が描かれている。 こ
シリア内戦でアサド政府軍が使用している樽爆弾の非人道性に付いては度々報道されています。しかし報道には誤解が多く、そもそもなぜ非人道的なのかという指摘もされておらず、理解が進んでいないのが現状です。そこで樽爆弾の構造と使用方法を解説して問題の本質を紹介したいと思います。 樽爆弾の構造 樽爆弾とはその名の通り、樽やドラム缶に爆薬などを詰めて起爆させるだけの原始的な代物です。内容物には大きく分けて三種類があります。爆薬と金属片を詰めた爆発型、燃料を詰めた火焔型、塩素ガスを詰めた化学兵器型です。シリア内戦で使われている樽爆弾は爆発型がほとんどで、火焔型は確認されていません。最近では化学兵器型も使われ始めました。 アサド政府軍が樽爆弾を使っている理由は、国際社会の制裁により正規の爆弾の製造と輸入が困難になって来たため、簡易な施設で安価に大量に製造できる樽爆弾で代用しようというものです。そしてこの代用
面白系botの背景に潜むものこれまでにも何度となく目に留まり気にかけていたのだが、先日の積雪で東京渋谷のハチ公の横に、もう一つ雪像のハチ公が創られた写真が、あまりにも多くの面白系引用・盗用bot、あるいは疑似bot(bot:一定時間毎、あるいは何らかの特定タイミングで自動ツイートを行う自動アカウント)に流用され、そのほとんどが「自らが撮った」かのような口調でツイート(ツイッター上における発言)されたことを受け、今回背景の一部をまとめることにした。案の定、ハチ公の写真を自らの撮影のような口調でツイートしたbotも、そのアカウントの履歴をさかのぼると、ほとんどがこのタイプだった。 仕組みは次のような形となる。運用側があらかじめ「集客用アカウント」と「広告アカウント」を併設。普段は「集客用アカウント」でひたすら注目を集めるツイートを流す。そして「面白かったらRT」「同意できたらRT」などと織り交
7月17日にウクライナ東部上空で発生したマレーシア機撃墜事件だが、依然として真相はなかなか明らかになっていない。 また、今回の事件では防空システムによる撃墜が有力視されているが、このような軍事技術と事件の真相とが密接に結びついているため、理解が難しい部分もある。今回の件で筆者はかなりの回数、テレビ・ラジオに出演し、あるいは新聞等の取材を受けたが、「そもそも高度1万mを飛んでいる飛行機など撃墜できるのか?」など、かなり初歩的な部分から解説しなければならないケースが多かった。 そこで以下の本稿では、防空システムとはどんなものか。防空システムが民間機を撃墜してしまうことはありえるのか。誰が撃ったか特定は可能なのか・・・などの点について、なるべく分かりやすく解説してみたい。 防空システムとは最も広く定義した場合の防空システムとは、敵の航空機やミサイルが望ましくない空域に入って来られないようにする兵
先日、ツイッターのタイムラインに可愛い仔タヌキの写真が流れてきました。その愛くるしさに心安らいだのもつかの間、写真を撮影した人の発言を遡ってみると、住宅地で1頭でいた仔タヌキを「保護」したとのことで、一気に暗澹たる気分になりました。本人は純粋に善意で「保護」したつもりなのでしょうが、これは「誤認保護」の恐れが濃厚です。 春の出産期を過ぎた現在、野生鳥獣は子育てのハイシーズンにあたります。このシーズンに相次ぐのが、人間による幼獣の「誤認保護」です。まだ幼い鳥獣が一匹でいるのを見かた人が、親とはぐれたと思い込み「保護」してしまうケースが跡を絶たず、京都市動物園では2013年の5~6月だけで、5頭のニホンジカの幼獣が持ち込まれたそうです。では、何故これらの「保護」は「誤認保護」と呼ばれるのでしょうか。それは動物の子育ての習性にあります。 シカやカモシカ、ウサギ等の動物は、母親が食事に出かけている
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く