記録漏れなどで生じた無年金者が推計約3万人いると社会保険庁が7月に公表した際、それとは別に記録上問題がないのに本人の申請忘れなど何らかの事情で無年金の人が多数いるのに公表しなかったことが分かった。別の無年金者は70歳以上では推計3万人前後。両者は同じ調査で判明したが、一方を公表しなかったことについて社保庁は「(記録漏れで)受給資格に足りない人だけを公表対象にした」と説明するが、専門家は「情報隠しと言われても仕方がない」と指摘している。 社保庁は7月1日、記録漏れやミスにより、実際には年金受給資格を満たしているのにそれを知らない無年金者が約3万人と推計されるとのサンプル調査の結果を、記者会見で公表。この際、調査の対象は、今後保険料を納めても納付期間が受給資格の25年に満たない60歳以上(07年4月時点)の無年金者73万人から1628人を抽出して実施。685人から回答を得て、回答者の4.6%に