65歳までの雇用が義務化され、“生涯現役”がいよいよ現実のものとなる。シニア世代の中には、少々毛色の変わった仕事に挑戦している人たちもいる。 旅行代理店で営業部長を務めていた榊原啓次さん(67)は、2年前、折込チラシを見て大手外食チェーン「ワタミ」の宅食事業「ワタミタクショク」の仕事を始めた。主に高齢者の自宅に弁当を宅配するこの仕事は業務委託で、軒数による出来高制。1日約50軒を回り、週5日で月収は8万~10万円になる。報酬のほとんどは孫との旅行代に充てているという。 「雨の日も雪の日もお届けします」というが、思わぬ“成果”も。宅配のたびに電動自転車を10キロ漕ぎ続けた結果、1年で体重はマイナス5kg、ウエストもマイナス5cmになり、メタボが解消された。 一方、身長175cm、胸囲103cmと格闘家のようなムキムキボディを持つ久保田武志さん(72)の仕事は「シニアモデル」(シニア専門モデル