冗談だと思ったら「あら、あなたの部屋完成しましたよ」って ――それから夫人と同居するまでの経緯は。 加藤 高校卒業後、武蔵境にある大学に進学したんです。私の実家から片道3時間半かかったんですけど……(笑)。普通は一人暮らししますよね。 でも私は、実家が大好きだったので、家から出るという選択肢はなくて。毎朝5時に家を出ていました。そういう生活を2年間送っていたんですけど、ある時夫人とご飯を食べていたら、「あーた、まだそんなことやってんの。私、新しい家(別宅)を建てましたので、そこから通えばいいじゃない、大学に」って言われて。 ――だいぶ軽いお誘いですね。 加藤 最初は私も、「いやいや」って言ったんです(笑)。冗談だよなと思って。でもその1ヶ月後に、「あら、あなたの部屋完成しましたよ」って言われて、びっくりしました。「え、夫人は本気で言ってたんだ……」と。私のために部屋を1室作ってくださってい