東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は8日の理事会後の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種の対象について約7万人の大会ボランティア、国内メディアを含めての拡大を検討していることを明らかにした。ただし、追加のワクチンや打ち手となる医療従事者の確保も必要なことから「接種の体制が取れるかどうか、どこまで対象にするかは検討段階」と述べるにとどめた。 国際オリンピック委員会(IOC)は米製薬大手ファイザーの協力を得て、日本向けに選手団のほか、審判や通訳ら国内の大会関係者ら計約2万人分のワクチンを無償提供する方針。しかし、ボランティアは選手と接触する可能性のある誘導役など一部に限られ、感染への不安などから約1万人が辞退する事態となり、大きな課題だった。