菅義偉首相と野党議員や記者とのやりとりが、かみ合わない。首相として初めて臨んだ通常国会でも「~ということも事実だ」「いずれにせよ~」などの言葉を多用し正面から答えない場面が目立った。こうした決まり文句に首相のどんな心理が表れているのか。専門家は、困難から目をそらそうとする「逃避」の姿勢を指摘する。 【動画】住宅街でクマに襲われ4人けが 札幌・東区 通常国会の議事録を調べると、首相は「ということも事実だ」といった表現を約100回使った。9日の党首討論では、立憲民主党の枝野幸男代表が新型コロナウイルス感染抑制のため緊急事態宣言の解除基準を厳しくすべきだと訴えたのに対し、「ロックダウンをやった国でも簡単に収まってないことも事実じゃないでしょうか」と答えた。 別の日には、コロナ禍での弱者対策が不十分だとの問いに「失業率は世界と比較をして一番低い水準にあることも事実」と述べ、緊急事態宣言の期間が短す
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