これまで4000人以上のフランス人が、中国の巨大情報機関「国家安全部」のターゲットにされてきた。標的になりやすいのは政府官庁の職員や戦略コンサルタントに関わる若手幹部で、とくに政治経済、防衛、外交などの専門家である。 「気づいたら中国スパイに機密漏洩する寸前だった」というその巧妙な手口を、フランス紙が暴いた。文末に掲載する解説では、山田敏弘氏が「日本も他人事ではない」と警鐘を鳴らす。 ジュリー(仮名・37歳)は、フランスの経済省のある部署で働く女性職員だ。あるときショーンという名の男性からビジネス特化型SNS「リンクトイン」を通してメッセージが送られてきた。ショーンは若いアジア系の美男子だった。 プロフィールによれば、「グローバル・ビューズ・ストラテジック・コンサルティング」というヘッドハンティング会社に勤めているとのこと。ショーンはジュリーのことを褒め称え、ぜひ一緒に仕事をしたいと誘い、
![20万人の中国スパイがソーシャルメディアで仕掛ける「罠」 | フランス人4000人を狙った巧妙な手口とは](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0b209bcdce658029587e0278d5fce4ca4b68a9b7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcourrier.jp%2Fmedia%2F2019%2F01%2F29032010%2F3a3b3add1c4f53ff251e18798218c429.jpg)