インターネットの普及で、若い人ほど新聞は読まれなくなっているが、なぜか公表される新聞の発行部数は、一向に減らない。その理由は、新聞社が販売店に買い取りを強制し、配達されないまま古紙業者に回収されていく「押し紙」が増えているからだ。新聞社は販売店を食い物にするだけでなく、部数を偽造することで、実態より高い広告収入を得ようと企む詐欺も働いている。被害者の1人、毎日新聞販売店主は今年6月、大阪簡易裁判所に調停を申し立て、内部告発に踏み切った。 昨年2月、「毎日新聞140万部“水増し詐欺”の決定的資料」と題する記事を掲載し、大きな反響を呼んだ。 それから1年半、このほど新聞販売店からの告発で、同社における「押し紙」政策の実態を裏付ける決定的な事実が明るみにでた。筆者のもとに情報を提供したのは、大阪府箕面市で毎日新聞・販売店を経営している杉生守弘さん。業界歴48年、新聞販売業界の内部を知り尽くした人