アゴラで、橋下大阪市長の政策方針を巡って、議論が大いに盛り上がっている。中でも、「消費税の地方税化」は、その是非に関する意見が交錯している。 日頃、地方税財政の研究を専門の一つとしている私は、橋下市長から、区政改革に関する大阪市特別顧問を仰せつかる身であるが、地方税財政は直接の所掌でないことから、発言の自由をお許し頂き一経済学徒として、この議論についての個人的見解を述べたい。本稿に込めた思いは、争点の中で無用な対立を引き起こしている部分は、互いに争わず合意点を見出す(ないしは主要な争点から外す)こととして、願わくば超党派での合意をよりよく形成できるようにして頂きたいということである。ただ、政治的戦術、政治的手続きの上で、敢えて対立する道を選ぶことがあるのは承知しているが、同意できる点では対立はできれば避けて頂きたいところである。 議論を拝見していて、社会保障における地方の位置づけについ