だが、マスコミの多くは、日銀の金融緩和をやめさせたい勢力が中心だ。最近でも「悪い円安」キャンペーンが、日本経済新聞や朝日・毎日新聞などで盛んに行われた。 「日銀は金融緩和をやめた」とマスコミが大きく騒ぐのは、この機に乗じて世論を「アベノミクスは終わり」という方向に誘導したい思惑がある。まさに事実をねじ曲げる報道だといえる。 そもそもYCCが採用された背景は、財務省の緊縮姿勢にある。アベノミクスの基本は、日銀がインフレ目標を設定し、国債などをどかんと大きく買い入れ、それでマネーを潤沢に市場に供給してデフレを終焉(しゅうえん)させることだ。 しかし財務省は緊縮姿勢を崩さず、日銀の政策と協調を事実上サボってきた。つまり国債を出し渋ったわけだ。このため少ない国債購入でもなんとかつじつまを合わせようとYCCが採用された。政府・財務省がどんどん国債を発行して、積極財政で日銀と協調すれば本来は必要ないも
![【ニュース裏表 田中秀臣】アベノミクスを終わらせたい勢力、日銀の金融政策「修正」の真相 「悪い円安」キャンペーン、まさに事実をねじ曲げる報道(2/2ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9ebe8d2feae5626f789b0c8fb46fa164b23a4489/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2FgX6MPIhdN6Uk1VLhrfyCkxqzudw%3D%2F1200x630%2Fsmart%2Ffilters%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2FEPQL3WKHGVKBTJIWH6LW3L5KXM.jpg)