大阪府内の公立中学校を来春卒業する生徒のうち、府内の私立高への第1希望者が1万2535人(全体の17・95%)に上ることが16日、府公立中学校長会の調査でわかった。生徒数、割合のいずれも記録が残る2000年度以降、最多。長引く不況で、私学進学者は減少傾向にあったが、大阪市の橋下徹新市長が知事時代に進めた授業料無償化策の拡充で今春増加に転じており、さらに人気が加速した。 府は今年度、私立高授業料の無償化対象世帯を、年収350万円未満から610万円未満まで広げ、800万円未満世帯にも年10万円で済むように拡充。今春入試では私学への希望者が5年ぶりに増加に転じ、多くの公立高で定員割れが相次ぐ事態となった。私学団体は「無償化策が保護者、生徒に浸透してきた。入試の時期までにもっと希望者が増えると期待できる」としている。