■日本企業の『戦略性のなさ』 日本企業にいると多かれ少なかれいつも感じるのは、『戦略性のなさ』だ。おそらく今では大抵の日本企業が抱える問題として認識されてきているようにも思う。日本の一番の希少資源は経営者、と言われるのもこれと同根の問題と言える。 ではお前には『戦略性』があるのか、と言われれば、身もふたもないところはあるのだが、少なくともキャリアのかなり早い段階から、自分の戦略性の不足を知って試行錯誤してきたことは確かだ。自分の『戦略性』の不足を何時も念頭において、反省を繰り返して来た。そういう意味では、ソクラテスの『無知の知』ではないが、普通の日本のサラリーマンよりも、自分の『無知』は知っているつもりだ。どうにかしないと、といつも思って来たし、それゆえに、企業単位でも、国家単位でも戦略性がないことにはすごく敏感になってしまう。 これは、私自身のキャリアが、海外への商品導入であったり、海外