まち探訪家・鳴海侑さんが個人的に注目しているまちに、不動産投資家の代わりに足を運び、そのまちの開発状況や歴史についてレポートする本企画。今回は少し趣向を変えて、かつて分譲地として開発されたものの、住み手がいなくなってしまった「限界ニュータウン」に着目しました。 放置された分譲地のいまを探る 首都圏の空の玄関口のひとつ、成田国際空港。1970年ごろ、その成田市を取り巻くように多くの小規模分譲地が開発されました。ここで言う分譲地とは、開発業者によって数十戸程度の戸建て用地が区画された住宅地のことです。 こうした用地の開発の主体は小さな不動産会社が主だったために、当時のデータや記録はほとんど残っておらず、その実態は自治体も把握できていません。さらに現在、それらの分譲地の多くで空き地が目立ち、中には管理がほとんど行われていない分譲地もあるといいます。 このような小規模分譲地はいかにして生まれ、どの