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ブックマーク / business.nikkeibp.co.jp (109)

  • “採点”するなら、あれは百点満点だった:日経ビジネスオンライン

    安倍晋三首相のいわゆる「戦後70年談話」を題材に原稿を書く仕事は、すでに間抜けな作業に変貌しつつある。 なぜなら、談話発表からほぼ1週間を経て、左右両陣営の論客ならびに有識者諸氏の口の端から、ひと通りの「解釈」が出揃っているからだ。それゆえ「談話」の読み解き方について、新たに付け加えるべき論点は、ほとんど残っていない。ということは、このタイミングでいまさら私が何を言ったところで、誰かの受け売りだと思われるのがせいぜいだということでもある。 なので、この原稿では、あれこれと「解釈」する書き方とは別の方法を採用したいと思っている。 談話発表以来、様々な立場の人々のコメントを読み比べながら、私が一番強く感じたのは、21世紀の人間である私たちが「解釈」という病にとりつかれているということだった。 どうして、われわれは、行間を読み、空気を読み、裏を読み、背景を読み、影響を読みたがるのだろう。 なにゆ

    “採点”するなら、あれは百点満点だった:日経ビジネスオンライン
  • 「安保はまだ難しかったかい?」:日経ビジネスオンライン

    安保関連法案が衆院平和安全法制特別委員会で可決された。 採決の過程が、与党のみによる単独可決で、いわゆる「強行採決」だったことが批判の的になっている。 新聞各社の社説でも、《戦後の歩み覆す暴挙》(朝日新聞)《「違憲」立法は許さない》(東京新聞)と、さんざんな言われようだ。 まあ、問題だとは思う。 とはいえ、政権与党が単独で議決可能な議席数を確保している以上、最後の手段として自分たちだけで法案を可決することは、言ってみれば彼らの権限でもある。 おすすめできるやり方だとは思わないし、憲政の王道だとはなおのこと思わない。 でも、最低限、違法ではない。 強行採決は、多数決民主主義を支える建前になっている国会審議が膠着状態に陥った場合の最後の手段として、これまでにも度々用いられてきた手法だ。 早い話、野党の側が審議拒否をすることと、与党が強行採決に持ち込むことは、通常の議論が決裂した場合のお約束の大

    「安保はまだ難しかったかい?」:日経ビジネスオンライン
  • 「当事者意識」を言う人は、たぶん他人事と思っている:日経ビジネスオンライン

    新国立競技場の整備費をめぐって、舛添要一都知事と下村博文文部科学大臣の間で論争が起こっている。 発端は、舛添知事が26日の記者会見で、国が都の負担分を580億円と試算した点などを取り上げ「全くいいかげん。支離滅裂だ」と批判したことだった。 これを受けて、翌27日、下村文科相は「(試算は)途中段階として首相官邸に報告したもの。詳細が分かり次第、随時都に説明したい」と、負担分の説明が遅れた経緯を伝え、あわせて「コストダウンをはかりながら期限を守ろうとしている。(新国立競技場を)都も活用するわけだから、一緒に前向きに考えてもらいたい」と理解を求めた。 また、一連の発言の中で、下村文科相は、舛添都知事に対して「当事者意識をもってやってもらいたい。開催都市の知事だとの自覚で、一緒にやろうという思いを持ってほしい」と、その姿勢に注文をつける言葉を残している(ソースはこちら)。 舛添都知事は、さる連載コ

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  • 国論分裂が始まった韓国:日経ビジネスオンライン

    米中双方から「どっちに付くのか」と迫られる韓国。ついに、国論が分裂し始めた。 韓国を疑い続けた米国 米国と韓国が「戦時の作戦統制権」の返還を無期延期すると聞きました。「統制権」とは聞き慣れない言葉です。 鈴置:韓国軍は米軍が指揮しています。その状態を指して「韓国は自国の軍の作戦統制権を米軍に委ねている」と表現します。 1950年に朝鮮戦争が勃発した時、韓国軍は極めて脆弱でした。このため韓国は国連軍に統制権を渡し、その指揮下で戦ったのです。戦争が終わった後も国連軍、後に米軍が韓国軍の統制権を握り続けました。 韓国軍の力不足は続きましたし、米国が韓国という国を信用しなかったためでもあります。米国は李承晩(イ・スンマン 1948-1960年)、朴正煕(パク・チョンヒ 1963―1979年)の両政権が軍事力で北を統一する野望を持っていると見なしていました。 韓国軍を掌握しておかないと勝手に戦争を始

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  • 「おっさんの腕まくり」はこう回避する:日経ビジネスオンライン

    街中でビジネスマンのクールビズスタイルを見ていると、その多くが上半身はワイシャツ1枚、下半身はスラックスやチノパンを履いています。確かにこの姿なら、ジャケットやネクタイがなくても、大きく着崩しているようには見えません。最も無難でスタンダードなクールビズスタイルでしょう。 この着こなしで気を付けたいのは、ワイシャツのサイズです。 クールビズスタイルの男性を見ると、自分の体のサイズよりも大きすぎるワイシャツを着ている人がことのほか多い。おそらく着ていて楽なので、自分にとっては好都合でしょう。 しかし、見た目は明らかにだらしなくなってしまう。時にはくたびれたおじさんのように見えることもある。特にスーツスタイルのときと同じワイシャツを着ている人は注意が必要です。 スーツスタイルでは、ジャケットのボタンを留めればワイシャツはほとんど隠れてしまいます。ですからたとえ大きめのワイシャツを着ていても、さほ

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  • 日の丸掃除機、敗戦の日:日経ビジネスオンライン

    ルンバで家庭から「箒」をなくした米アイロボットが、今度は「ぞうきん」を世の中から一掃しようと新商品を投入した。 同社が7月1日に新たに発表したのは、水拭き掃除機「ブラーバ」。白を基調としたB5サイズの四角いコンパクト軽量機で、黒をメインとした丸い形状を特徴としたルンバとはイメージを一新する。 すでに世界30カ国で発売されているブラーバは、元々米エボリューションロボティクスが開発販売していた「Mint(ミント)」をベースにしたものだ。2012年に同社を買収したアイロボットが、改良を加えブラーバとして市場に投入。2013年8月から販売を開始し、すでに世界30カ国で発売している。今回日向けに投入するに当たって、ボディを白に改良。2014年7月4日、アイロボットストアで3万3000円で販売を開始した。量販店等での販売は今後直販サイトでの売れ行きを見ながら決めていくとしている。

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  • わたしたちは握手をあきらめるのか:日経ビジネスオンライン

    AKB48のメンバーが握手会の会場でノコギリを持った男に襲われて怪我をした(ニュース記事はこちら)。 第一報が届いて以来、この事件は、様々なことを考えさせてくれた。 ここでは、事件の原因や今後の対策とは別に、このできごとがもたらした波紋に注目したいと思っている。 というのも、この種の犯罪については、原因の多くを、結局のところ、犯人の内面に求めるほかにどうしようもないからだ。つまり、原因を取り除くにしても、再発を防ぐにしても、唐突に出現する通り魔的な犯行に対応することは、簡単ではないということだ。 私は、このたびの犯罪の原因が、アイドルグループの少女たちの側にあったとは思っていない。 また、握手会を運営していた企業なり担当者なりの安全管理に致命的な判断ミスがあったことが事件を誘発した、というふうにも考えていない。 この原稿は、誰かを責めたり吊しあげたりするために書き起こすものではない。そのこ

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  • クールビズ普及の真相:日経ビジネスオンライン

    クールビズが解禁になった。 各局の情報番組は、朝から 「クールビズはじめました」 という感じの告知動画を繰り返し送出している。 冷やし中華みたいだ。 クールビズは、初夏に向けた風物詩というのか、定番の季節ネタとして、いつの間にか、Qシートに組み込まれている。 冷やし中華に比べて、タイミングが早く感じられるのは、震災の年に、省エネを意識して開始日が1カ月前倒しになった設定がそのまま生きているからであるらしい。 日の夏は暑い。 5月には、ヨーロッパの夏ぐらいの気候になっている。 だから、そもそも背広には向いていない。 多くの会社員は、一刻も早くネクタイを外したいと願っている。 そこへもってきてのクールビズ解禁だ。 これはありがたい。 目には青葉 山ほととぎす クールビズ てなわけで、官公庁や都心のオフィスには、はやくもノーネクタイのビジネスマンや半袖のお役人が出勤している。 めでたいことだ。

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  • LINEも見捨てたソーシャルゲーム:日経ビジネスオンライン

    井上理 日経ビジネス記者 1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界ゲーム業界の動向を中心に取材。日経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ この著者の記事を見る

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  • 失言とは愚行の予告編である:日経ビジネスオンライン

    ここのところ、偉い人の失言を糾弾する原稿ばかり書いている気がする。 来、私は、この種の仕事を好まない。 そもそも、誰かの発言の一部を引用して、その言葉の不穏当さや不適切さを言い立てるタイプの言説は、「重箱の隅をつつく」感じがして、見栄えがよくないからだ。 だから、私は、たとえば、閣僚なり経営者なり芸能人なりが、うっかりもらした片言隻句に雑誌やテレビのレポーターが群がって騒いでいる図を見ると、 「あんな仕事はしたくないものだ」 と感じる。 「まるで、弱ったヌーを見つけたハゲタカじゃないか」 と思うからだ。 ただ、今年になってから断続的にもたらされている政府関係者の失言は、座り慣れないポストに浮かれた閣僚が思わず漏らした不適切な音や、脇の甘い議員がTPOをわきまえきれずに放ったジョークとは性質が違う。 もう少し根の深いものだ。 森さんや麻生さんが時々やらかす失言は、それはそれで困った逸脱で

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  • なぜ過疎の町に若者や起業家が集まるのか:日経ビジネスオンライン

    徳島県の片田舎に神山町という町がある。人口6000人あまりの小さな町で、吉野川の支流、鮎喰川の上流部に位置している。少子高齢化も進んでおり、高齢化率は46%に上る。過疎化に苦しむ、日の中山間地の典型のような場所だ。 ところが、神山はIT(情報技術)ベンチャーの“移転”に沸いている。 名刺管理サービスのSansan(東京都千代田区、寺田親弘社長)が2010年10月にサテライトオフィス「神山ラボ」を開設したのを皮切りに、9社のベンチャー企業が古民家を借りた(サテライトオフィスとは、遠隔勤務を前提としたローカルオフィスのこと)。借りるまでにはいかないものの、ヤフーやグーグルなど大手IT企業の社員が短期滞在で訪れることもしばしばだ。空き家として放置されていた古民家がオフィスに姿を変えている。 その動きはオフィスだけではない。 移住者の増加に伴って、店舗や施設のオープンも相次いでいる。ここ数年を見

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  • 「日本は冷たくなった」と怒る韓国人:日経ビジネスオンライン

    中国に寄りすぎた」 木村:鈴置さんとのこれまでの対談でも、ずっと観察してきた韓国中国シフト。朴槿恵外交を支持してきた保守メディアが、ついに2013年秋頃から「中国に寄り過ぎてもまずい」と主張し始めました(「天動説で四面楚歌に陥った韓国」参照)。 日についても「これ以上関係が悪くなれば支障が出かねない。実利のために関係を改善すべきだ」との記事が載るようになりました。最近では、日を活用すべきとの意味で「用日」との表現も使われています。 メディアの主張に留まらず外交部や、青瓦台(大統領府)周辺の人々も、ほぼ同じ時期に「日との関係を立て直そう」と動き出しています。 ただ、韓国政府の「丸」である朴槿恵大統領と最側近がどう考えているのか、はっきりしません。果たしてメディアや外交部の「焦り」が青瓦台の中枢部にも共有されているのか……。言えることは、日だけではなく中国や米国との関係も含め、韓

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  • イオンを拒んだ町:日経ビジネスオンライン

    中川 雅之 日経済新聞記者 2006年日経済新聞社に入社。「消費産業部」で流通・サービス業の取材に携わる。12年から日経BPの日経ビジネス編集部に出向。15年4月から日経済新聞企業報道部。 この著者の記事を見る

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  • 会員数激減、進研ゼミが見つめ直した大切なこと:日経ビジネスオンライン

    山口:「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」はとても強いブランドですが、2013年度の国内会員数は前年比で24万人減で、385万人となりました。資料を拝見すると、いきなりガクッと減っているのがよく分かります。この要因は何でしょうか。 成島:単年度で起きたことではありますが、これまでの私たちのやり方で蓄積した膿が、数値結果として出てしまったのだと思っています。会員数も落ちましたが、ブランドイメージもびっくりするほど落ちました。反省して、頭を丸めて出直さないといけないと考えているところです。 山口:何を反省するのでしょう。 成島:お客様に対する姿勢です。例えば、私たちは社内でダイレクトメール(DM)を送ることを「投下する」と言う。でも、ラブレターや招待状なら「届ける」ですよね。これから会員になってくださるお客様と「頑張ろう」と約束をするためのものなのに“投下”って、爆撃機じゃないんだから、と。 山口

    会員数激減、進研ゼミが見つめ直した大切なこと:日経ビジネスオンライン
    shibuyan730
    shibuyan730 2014/01/20
    ここまできてるとは、すごいな
  • 友達が減っていくのが、大人の証です。:日経ビジネスオンライン

    今年の成人の日は、所用があって、自転車で都内を走り回っていた。 サドルの上から街場の風景を眺めてみるに、成人式に振り袖を着る女子の数は、明らかに増加している。 理由のひとつは、振り袖の値段がリーズナブルになったかららしい。 たしかに、私が新成人だった当時は、和装一式の値段は数十万円が相場だった。 レンタルでさえ、着付けとコミで数万円は下らなかったはずだ。 それがいまは、50万円を超える値段のブツは、むしろ少数派になっているのだそうで、なるほど、そういう意味では、うちの国の経済と文化は、少しずつでも健全化しつつあるということのかもしれない。 そんなことより、前々から私が不思議に思っているのは、成人式に集まる新成人の出席率が、年々高まっているように見えることだ。 聞くところによると、記念品の贈呈が廃止され、式典に費やす予算を節約する自治体が増えているにもかかわらず、成人式への出席率は、平成に入

    友達が減っていくのが、大人の証です。:日経ビジネスオンライン
  • 靖国で「しめた!」と叫んだ韓国だが・・・:日経ビジネスオンライン

    2013年末の安倍晋三首相の靖国参拝。韓国は「しめた!」と叫んだ。これを言い訳に米韓関係の悪化をい止められると思ったからだ。だが年が明けてから、韓国には失望感が広がった。 参拝を世界で一番喜んだ韓国人 12月26日に安倍晋三首相が靖国神社を参拝して、世界で一番喜んだのは韓国人だったのではないか。 12月6日に米国のバイデン副大統領から米中間での二股外交を露骨に指摘されたうえ「米国側に戻れ」と言い渡された朴槿恵大統領。韓国人はすっかりしょげ返っていた(「北朝鮮に『四面楚歌』と嘲笑された韓国」参照)。 そこに靖国参拝。駐日米国大使館は直ちに「失望した」と論評、米国務省も同じ表現で日を批判した。韓国には「米国に叱られたのは我が国だけではない」との奇妙な安心感が広がった。そして「これは米韓関係改善のテコに使える」との期待が一気に盛り上がった。 韓国は、日との軍事協力を強化するよう求める米国に

    靖国で「しめた!」と叫んだ韓国だが・・・:日経ビジネスオンライン
  • 論理は非論理的に敗北する:日経ビジネスオンライン

    当欄の原稿を書き始める前に、とりあえず、とり・みきさんの連載に目を通して、ネタカブリが無いかどうかを確認する。ここしばらく、この動作が習慣化している。 今回は、話題が重複せずに済んだようで安心している次第なのだが、記事を読んでいて電撃的に思い出した出来事があるので、簡単に記録しておきたい。うむ。私は影響されている。もしかしたら、原稿を書く前には、あんまり他人のテキストを読まない方が良いのかもしれない。 たぶん、1980年代の終わり頃か1990年代の初め頃、私は原田知世嬢と会ったことがある。 会ったと言っても、当方が一方的に見かけただけだ。もう少し正確に言うと、新宿駅の南口から駅前の通りを西口に歩いている途上で、彼女とすれ違ったのだ。 当初、私は、進行方向の先に、「何か光り輝くものが動いている」という印象を抱いた。 そう思った時は、まだ50メートル程度の距離があった。 にもかかわらず、私は、

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  • なぜ、韓国は東京五輪を邪魔したいのか:日経ビジネスオンライン

    このシリーズ記事をいつも読んでくれている、取材先の何人かから様々な質問を受けた。今回は、韓国という国に首をひねる読者との対話編だ。 海のない県の海産物 なぜ、韓国はあんなに露骨に五輪の東京開催を邪魔したがったのでしょうか。韓国紙だって「五輪決定直前に日の水産物輸入禁止とは、韓国が妨害したと受け止められてしまう。それも群馬県や栃木県など(東京には近いが)海もない県の水産物まで含めたのは、下手なやり方だった」と書いています。 鈴置:ご指摘の記事は中央日報9月17日付「グローバルアイ 韓国が2020東京五輪を喜ぶ2つの理由」(日語版)ですね(注1)。 (注1)記事はこちら。 東亜日報の日語版も「韓日対立の最大の被害者は『在日同胞』」(9月23日付)の中で「輸入禁止の発表が五輪開催地を決める2日前だったのは配慮が足りなかった」と書いています(注2)。 (注2)記事はこちら。 鈴置:いずれの記

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  • バレンティンの静かなる55号:日経ビジネスオンライン

    ヤクルト・スワローズのウラディミール・バレンティン選手が今季55目のホームランを打った。 シーズン55塁打記録は、これまで、王貞治(1964年)、タフィ・ローズ(2001年)、アレックス・カブレラ(2002年)の三選手が達成している。残り試合数(22試合)を勘案すれば、バレンティン選手が新記録を樹立することは確実と見て良いだろう。昭和の時代からプロ野球を追いかけてきた者として感慨深い。 今世紀のはじめ、ローズ、カブレラの両選手が55目の塁打を放った前後の打席では、かなり露骨な四球攻勢が続いていた。その四球戦術のせいもあって、両選手は、王貞治氏の記録に並ぶところまではたどり着いたものの、ついに55というエポックを越えることはかなわなかった。 この時に大量供給された四球について、当時ダイエーホークスの監督だった王貞治氏が暗黙の指示を出していた旨を主張する人々が執拗に声をあげていた。

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  • バイト君の愚行とオトナの炎上:日経ビジネスオンライン

    アルバイト店員の悪ふざけが世間を騒がせている。 コンビニのアイスクリームケースに横たわる若者の写真がツイッターに流れてきたと思ったら、数日後にはステーキハウスの業務用冷蔵庫の中から顔を覗かせている店員の画像が拡散した。なんということだ、と嘆く間もなく、今度はピザチェーンの厨房係が、顔面にピザ生地を貼り付けたホラー画像をアップしている。 いずれのケースでも、アルバイトは即座にクビを切られた。 まあ、当然ではある。 が、火の手はおさまらない。 あるチェーン店では愚行の舞台となった店舗に対して、部がフランチャイズ契約の解除を通告する事態に発展した。別の店舗では、アイスクリームを販売していたケースを新品に入れ替える旨をアナウンスして炎上に対応している。 アルバイトの学生も職場を追われるだけでは済まなかった。ある生徒は、通っていた専門学校から退学の処分を言い渡されたという。 これらの一連のできごと

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