洗剤やシャンプーなどに添加される石油由来の界面活性剤の使用量を納豆菌の作る物質で劇的に減らせることが9日までにわかった。茨城県つくば市の産業技術総合研究所(産総研)などが発見した。すでに量産化にも成功しており、これによって環境負荷を低減したり、原油市場が高止まりするなか、コスト削減効果などによる企業の国際競争力の強化も期待される。 界面活性剤は、洗剤などに含まれる「洗う」成分として知られる。台所用洗剤やシャンプー、化粧品のほか、機械、建築、土木分野など幅広く使用されており、プラスチックと並ぶ石油製品でもある。 ただ、石油を原料とする界面活性剤は水質などを通して生態系へ悪影響を及ぼすなどとして、環境面での問題点も指摘されている。 研究では、界面活性剤に納豆菌からできた7つのアミノ酸が環状につながった「サーファクチン」と呼ばれるペプチドを加えて、その洗浄効果を調べた。この結果、界面活性剤