伊東さんのコラム「常識の源流探訪」はいつも頷きながら愛読しておりました。わたくしは古希を過ぎた老残のもと科学者です。以前芸術系物理学者と自己揶揄的に名乗っておられましたね。わたくしは敢えて申します、芸術系化学者でした。それから今回の貴台の設問、カネが(研究費)がなければ研究をしないのか、金で買われた研究をやっているのか、全面的に賛同します、わたくしの研究室は実に貧乏でした。ビッグサイエンスとスモールサイエンスと仕分けされましたね、私の所はプアーサイエンスpoor science でしたのでしょう。それでもなにがしかの成果はあげられたと信じています。その過程でわたくしの脳裏に染み込んだ命題(というほどでもないけれど)研究費は少し足らないぐらいがいい。世にはカネはいくらでも、あればあるほどよい、と思い込んでいる愚かな輩も沢山いますけれども。 多くの場合、研究費があると、どう使っていいか分からな