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小説と増田に関するshichiminのブックマーク (2)

  • 「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・後編

    オラフ・ステープルドン「最後にして最初の人類」は現代の人類から数えて第18番目の人類の進化を描写する奇書で、巨大な脳みそだけの存在になったり、知性を退化させてトドかアザラシみたいになってしまったりと、何億年にも及ぶ人類の歴史が豊かな空想力で描かれる。プロットとキャラクターは極めて希薄で、現代の作家がこんな作品を書いて売れることは考えにくいのだけれど(ほぼ設定資料に近いかも)、個人的にはお気に入りと言うか性癖に近い魅力を感じる。 「スターメイカー」はそれをさらに発展させたもので、時間と空間を越えて精神が銀河を飛び回り、エキセントリックなエイリアンの生態の設定を惜しげもなく披露しつつ、それが銀河の歴史にどのような影響を与えたかを語る。そして、この宇宙を創造した存在の意図を探求する旅をする。光速の限界があるため、その旅やエイリアン同士の交流はテレパシーで行われるという設定はSFとしては苦しいが、

    「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・後編
  • 小学生が振り回した傘で失明した話

    雨の時期になると決まって思い出すことがある。あれは7年前、私がまだ東京で大学生だった頃の話だ。大学へ向かう道すがら、私の前を3人の小学生が歩いていた。ちょうど雨がやんだときで、小学生は傘を振り回して何か漫画の真似をして遊んでいる様子だった。危ないなと思いながらも、私は大学に急ぐべく小学生の脇を通り抜けようとした。 気づくと私は右目を押さえ道端に昏倒していた。小学生が振り回した傘の先端が私の右目に突き刺さったのである。右目からあふれ出る血を左目で眺めながら、私は犯人を探した。すると小学生のひとりがげらげらと笑いながら「たいきゃくー」と叫んで走り出したのである。その瞬間、私の体の中で赤く熱いものが駆け巡り、一気に沸点に達した。怒りである。一見して深刻な事態と分かる私をよそに、当事者が「たいきゃくー」などと嘯いていることに私の感情は沸き立ったのである。私は後にも先にもあのときほど怒りを覚えたこと

    小学生が振り回した傘で失明した話
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