「ふつうの」会社員が2億円 少し前に、ネットでこんな記事を読んだ。 はてな界隈でよく知られている斗比主閲子さんが『ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら2億円になった話』という本を出すという。 おれはとてもつめたい気持ちになった。なにをして「ふつう」というのだろう。おれもすこしは「ふつう」になりたくて生きてきたが、2億円とは縁どおい。縁もゆかりもない。40代半ばになったおれにとってリアルな数字とは「手取り19万円の栄光」であり、「20万円でも人は死ぬ」である。 「20万円でも人は死ぬ」 まあ、おれは「ふつう」とは言いがたい。大卒が前提として就職も転職もなにもかも語られるような世の中にあって高卒だ。大学を出られなかったのはおれの無能と怠惰によるものだからしかたない。おれは四大卒の人間にくらべてらいちじるしく能力が低いことは認めなくてはいけない。身体能力にすぐれているでもない無能者にまともな労
