2002年に朝日新聞の論説主幹に就任した若宮啓文氏。社説の責任者を務めた5年7カ月の間、彼はどのような人たちと戦ってきたのだろうか。政治家やメディアなどと戦った日々について、語った。 若宮啓文(わかみや・よしぶみ)氏のプロフィール 1948年東京生まれ。70年に東大法学部卒業、同年朝日新聞社入社。政治部記者、論説委員、政治部長などを経て02年9月に論説主幹に就任し、社説作りの責任者となる(08年3月まで)。その間、小泉訪朝、イラク戦争、郵政解散、安倍内閣の誕生と退陣など歴史的な出来事が続発。小泉首相の靖国神社参拝批判で読売新聞主筆の渡辺恒雄氏と共闘し、月刊『論座』での2人の対談は大きな反響を呼んだ。著書に『和解とナショナリズム――新版・戦後保守のアジア観』、『右手に君が代 左手に憲法――漂流する日本政治』、『闘う社説 朝日新聞論説委員室 2000日の記録』など。 「最近の若い記者は“感度”