高速料金が半額となるETC(ノンストップ自動料金収受システム)の深夜割引を受けようと、料金所手前で時間調整しているのだという。背景には、経費を少しでも削りたい運転手の厳しい現状があった。 ◇ 19日深夜の東名高速道路上り線「海老名SA」(神奈川県海老名市)。大型車約100台の駐車スペースは満車で、駐停車が禁止されている出口の加速車線の路肩に十数台の大型トラックが列をなしていた。先頭に駐車していた運転手の男性(62)は「危ないのはわかっているけど。怒られたら出て行くよ」と語った。 「割引開始を待っている。だいたい8時間ぐらいかな」。翌20日、同SAの駐車スペースで、茨城の運送会社に戻るという運転手の男性(55)がそう言って時計を見た。25キロ先の東京料金所で高速料金が半額になる午後11時まで1時間あまり。岐阜の得意先から茨城の運送会社まで昼間の正規料金では片道1万6950円だが、深夜割引を使