森で死んだものの遺体を、自然はどのように処理しているのでしょうか? 東京農工大学大学院、米イリノイ大学(University of Illinois)の共同研究チームは、森林内にニホンジカの死体を設置し、どのスカベンジャー(死肉食動物)が、どれくらいの時間で発見できるか、また、死体が消失するまでにどの程度かかるかを調査。 その結果、最初に死体を発見するのは哺乳類で、特に、タヌキが最も早くシカを見つけることが明らかになりました。 嗅覚に優れた哺乳類は、死体をすばやく発見、分解することで、有害な病原菌の発生から日本の森林生態系を守っているようです。 研究の詳細は、2022年9月30日付で科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されました。
里山林におけるきのこ(外生菌根菌)の多様性を明らかにしたい! 学術系クラウドファンディングサイト「academist」で研究プロジェクトを公開中! 教育 東京農業大学の研究グループは都市近郊の里山林に生息するきのこ(外生菌根菌)の多様性、生態についての研究を進めるために学術系クラウドファンディングサイト「academist」で研究プロジェクト「URBAN KINOKO RESEARCH」を公開しています。 【研究背景】 マツタケをはじめとする多くのきのこは「外生菌根菌」という分類に属します。これらの菌は胞子を作る際に大型の子実体(しじつたい)=きのこを形成しますが、ブナ科やマツ科などの樹木の根と地下で結びつき、外生菌根と呼ばれる共生体を作ることで宿主となる樹木の養分吸収を促すなどの利益をもたらすことが知られています。森林の地下にはさまざまな菌根菌による群集が広がっており、見えないところで樹
音威子府の北大研究林・試験地 ●朝日新聞×HTB 半世紀にわたり、山のほぼすべての木の太さを1本1本、測っている林がある。音威子府村にある北大研究林内の試験地だ。広さは113ヘクタール、本数は約3万6千本。木の成長と伐採の関係などを長期的に調べており、世界的にも例のない取り組みという。 3月下旬、北大のスタッフが4人1組となって、雪が締まった試験地の中を素早く歩き、木の太さを測っていく。木には1本1本、個体番号が刻まれた金属プレートが付けられており、スタッフは高さ1・3メートルの位置の直径を測る。新しい木が育っていれば、直径12・5センチ以上のものに、新しい金属プレートを釘で打ち付け、樹種とともにリストに加える。 作業は、雪がなければ下草が邪魔になり、雪が深ければ歩きづらいため、雪が少し溶けて締まってきた、3月下旬から4月上旬の限られた時期に進める。対象地は11区画に分け、1区画は伐採せず
ポイント ・ 人工林の間伐が、下層植物の種構成を変え、昆虫の種数と個体数を増加させて森林の生物多様性を短期的に高めることを明らかにした 森林総合研究所は、スギ人工林において、間伐の有無が下層に生える植物や昆虫の構成、種類、数などに及ぼす影響を比較し、間伐には植物の種構成を変化させ、昆虫の種数や個体数を短期的に増加させる効果があることを明らかにしました。 人工林の間伐は生物多様性の保全や回復に役立つのではないかと注目されています。森林総合研究所では、スギ人工林における下層植物や様々な昆虫について、間伐しなかった林と間伐した林(間伐1年後と3年後)で生物の種類や数の変化を比較しました。その結果、植物では間伐によって種の構成が変わりましたが、種の数や被度(地表面を被覆している面積)には違いがありませんでした。昆虫では、間伐1年後は間伐した林においてすべての昆虫グループで種数・個体数ともに多くなり
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