目がかゆい、鼻水が出る――。そのピークは春先と言われ、やや季節外れながら、日本国民の26.5%(環境省、2014年)が「スギ花粉症」に悩まされているとされる。少し古いデータだがこれにかかわる直接的、間接的な医療費の合計は2860億円(2001年、科学技術庁<当時>)にも上るという調査もある。 第一生命経済研究所は、花粉症で外出を控えるといった個人消費への影響などを考えると、その経済的損失は7500億円を超えるという試算も出している。にもかかわらず、当面スギ林がなくなることはなく、現在も新たなスギの植林が行われている。 アベノミクスの3本の矢のうち、最もその成果が乏しいと批判された「構造改革」について、待機児童解消など「規制改革3分野」の対応を急いでいることをご存じだろうか。規制改革3分野を前倒しで議論し、年内にもその方向性を決めようという取り組みだ。 現実には、政府の「規制改革推進会議」が