1939年に24歳で亡くなった詩人・建築家の立原道造が残した夢、『ヒアシンスハウス』をめぐる物語の 最終回です。今回は、下のイラストの左端、西側のベッド・スペースにある小さな出窓のお話です。 湖面に向かう小さな出窓と 隠れ家的なベッド・スペース ヒアシンスハウス前の道から眺めたハウスの正面は可愛い立面で、出窓がひとつあります。 道を隔てている柵は左側(北側)で少し奥に入っていて、道行く人が座れるベンチが置いてあります。 このあたりのプランは、立原が残した下のスケッチのとおり正確に再現されていて、図面の2本のポプラも そのとおりの位置に植栽されています。また、雨樋(とい)と雨水を貯めておく甕(かめ)もスケッチのとおり (甕は、立原のスケッチのように、もっと大きいほうがカッコがいいと思うけど)に出来上がっていて、立原の 思い描いたハウスの佇まいを感じ取ることができるのですが… 一点だけ、この出