成績不振、監督交代…。そんなチームの再建に懸命なアビスパ福岡をもり立てる「旗振り役」と言えるのが広報だ。担当の高木千亜紀さん(44)は福岡出身だが、7年半前まで静岡県の地元民放局でスポーツ情報番組のMCなどを務めるアナウンサーだった。取材を「する側」の立場だった高木さんがなぜ「受ける側」に? 転機を語る口調や表情には、福岡やクラブへの強い愛情がにじんでいた。 福岡市中央区の福浜小、当仁中に通った高木さん。「好きな球団は、なぜか巨人だった」という野球大好き少女で、プロ野球中継を見てインタビューの仕事を志した。アナウンサーを多く輩出する福岡大に進学し、アナウンススクールにも通った。 1998年に縁あって入社した静岡朝日テレビでは、アナウンサーでありながら、高校野球や駅伝といったアマチュアスポーツを積極的に取材。企画や編集も自らこなす努力が評価され、2003年にスポーツ情報番組の司会役に抜てきさ